1990年に設立したN生コン社(旧B社)は、2000年7月に初めて連帯労働組合が結成された。組合加入の動機は、御多分に漏れず劣悪な労働環境の改善にあった。コンプライアンス意識のかけらもない経営者は、独裁と恐怖で従業員を支配してきた。 これまで、会社との間で3件の労働委員会(内2件は係争中)と、4件の解雇裁判(内一件は係争中)を行ってきた。 会社は円満な労使関係をつくることを嫌い、組合の要求に抗うことに無駄な時間と金を使ってきたと言っても過言ではない。 2010年にはコンクリート殻(産業廃棄物)を混入させた生コンを常態的に販売していた事実が発覚。同業社や国民の多くを驚愕させる事件を起こしている。 昨今、食品の商品偽装・個人情報の流出・耐震偽装等のコンプライアンス違反や企業不祥事に国民は辟易(へきえき)している。 しかし、事件の本質が他の企業不祥事事件と問題を異にしていることを理解しなければならない。 単に、品質に対するコンプライアンス意識や製造技術力の無さでは済まされない問題をはらんでおり、真相は経営者であるS社長の心の中にある。 安価な骨材として、産業廃棄物であるコンクリート殻を骨材に転用し、自己顕示欲と虚言によってコンクリート殻混入を他者の責任に転嫁。あろうことか産業廃棄物混入を事実無根として、臆面もなく工業組合の品質管理監査委員会に対し、高額の損害賠償請求訴訟を行ったのである。 しかし、裁判所の厳正な判断は「不正競争防止法違反・詐欺行為・契約違反にも該当し、刑事上、民事上重大な結果を招くものであり、社会的な信頼を損なう重大な法令違反を行ったと認められる」というもの。 もっとも厳しい判決をN社に下した。 本来、広く一般に通じる感覚を持った経営者であれば、かかる裁判の結果をもって猛省し、品質確保や地域雇用のために努力するはずである。しかし、一筋縄にいかないのがS社長その人である。 私たち労働組合に課せられた任務とは、働くものの雇用と生活を守っていくため、このような無節操で無責任な経営者と正面から向き合い、粘り強く説得していくことだ。 いずれにしても、会社の愚によって失われた信用はとても大きく計り知れない。「N社が地域で信頼回復するためには、円満な労使関係の構築と徹底した品質管理及び同業他社との相互扶助精神を抜きにしてはあり得ない」と口が酸っぱくなるくらい、あらゆる場面で訴えてきたが、それをSが聞き入れることはなかった。 このままいけば、15年目に入った闘いはエピローグに入るだろう。たとえ、性懲りも無い企業の一つが消えたとしても、働く仲間の雇用と生活は愚直なまでに守られるのであり、それが関生型運動の真骨頂である。 (くさり4月号より)
1990年に設立したN生コン社(旧B社)は、2000年7月に初めて連帯労働組合が結成された。組合加入の動機は、御多分に漏れず劣悪な労働環境の改善にあった。コンプライアンス意識のかけらもない経営者は、独裁と恐怖で従業員を支配してきた。 これまで、会社との間で3件の労働委員会(内2件は係争中)と、4件の解雇裁判(内一件は係争中)を行ってきた。 会社は円満な労使関係をつくることを嫌い、組合の要求に抗うことに無駄な時間と金を使ってきたと言っても過言ではない。 2010年にはコンクリート殻(産業廃棄物)を混入させた生コンを常態的に販売していた事実が発覚。同業社や国民の多くを驚愕させる事件を起こしている。 昨今、食品の商品偽装・個人情報の流出・耐震偽装等のコンプライアンス違反や企業不祥事に国民は辟易(へきえき)している。 しかし、事件の本質が他の企業不祥事事件と問題を異にしていることを理解しなければならない。 単に、品質に対するコンプライアンス意識や製造技術力の無さでは済まされない問題をはらんでおり、真相は経営者であるS社長の心の中にある。 安価な骨材として、産業廃棄物であるコンクリート殻を骨材に転用し、自己顕示欲と虚言によってコンクリート殻混入を他者の責任に転嫁。あろうことか産業廃棄物混入を事実無根として、臆面もなく工業組合の品質管理監査委員会に対し、高額の損害賠償請求訴訟を行ったのである。 しかし、裁判所の厳正な判断は「不正競争防止法違反・詐欺行為・契約違反にも該当し、刑事上、民事上重大な結果を招くものであり、社会的な信頼を損なう重大な法令違反を行ったと認められる」というもの。 もっとも厳しい判決をN社に下した。 本来、広く一般に通じる感覚を持った経営者であれば、かかる裁判の結果をもって猛省し、品質確保や地域雇用のために努力するはずである。しかし、一筋縄にいかないのがS社長その人である。 私たち労働組合に課せられた任務とは、働くものの雇用と生活を守っていくため、このような無節操で無責任な経営者と正面から向き合い、粘り強く説得していくことだ。 いずれにしても、会社の愚によって失われた信用はとても大きく計り知れない。「N社が地域で信頼回復するためには、円満な労使関係の構築と徹底した品質管理及び同業他社との相互扶助精神を抜きにしてはあり得ない」と口が酸っぱくなるくらい、あらゆる場面で訴えてきたが、それをSが聞き入れることはなかった。 このままいけば、15年目に入った闘いはエピローグに入るだろう。たとえ、性懲りも無い企業の一つが消えたとしても、働く仲間の雇用と生活は愚直なまでに守られるのであり、それが関生型運動の真骨頂である。
1990年に設立したN生コン社(旧B社)は、2000年7月に初めて連帯労働組合が結成された。組合加入の動機は、御多分に漏れず劣悪な労働環境の改善にあった。コンプライアンス意識のかけらもない経営者は、独裁と恐怖で従業員を支配してきた。
昨今、食品の商品偽装・個人情報の流出・耐震偽装等のコンプライアンス違反や企業不祥事に国民は辟易(へきえき)している。 しかし、事件の本質が他の企業不祥事事件と問題を異にしていることを理解しなければならない。 単に、品質に対するコンプライアンス意識や製造技術力の無さでは済まされない問題をはらんでおり、真相は経営者であるS社長の心の中にある。 安価な骨材として、産業廃棄物であるコンクリート殻を骨材に転用し、自己顕示欲と虚言によってコンクリート殻混入を他者の責任に転嫁。あろうことか産業廃棄物混入を事実無根として、臆面もなく工業組合の品質管理監査委員会に対し、高額の損害賠償請求訴訟を行ったのである。
しかし、裁判所の厳正な判断は「不正競争防止法違反・詐欺行為・契約違反にも該当し、刑事上、民事上重大な結果を招くものであり、社会的な信頼を損なう重大な法令違反を行ったと認められる」というもの。 もっとも厳しい判決をN社に下した。 本来、広く一般に通じる感覚を持った経営者であれば、かかる裁判の結果をもって猛省し、品質確保や地域雇用のために努力するはずである。しかし、一筋縄にいかないのがS社長その人である。
私たち労働組合に課せられた任務とは、働くものの雇用と生活を守っていくため、このような無節操で無責任な経営者と正面から向き合い、粘り強く説得していくことだ。 いずれにしても、会社の愚によって失われた信用はとても大きく計り知れない。「N社が地域で信頼回復するためには、円満な労使関係の構築と徹底した品質管理及び同業他社との相互扶助精神を抜きにしてはあり得ない」と口が酸っぱくなるくらい、あらゆる場面で訴えてきたが、それをSが聞き入れることはなかった。 このままいけば、15年目に入った闘いはエピローグに入るだろう。たとえ、性懲りも無い企業の一つが消えたとしても、働く仲間の雇用と生活は愚直なまでに守られるのであり、それが関生型運動の真骨頂である。
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