関生支部は10月13日、各界から多彩な来賓を迎えて第49回定期大会を協同会館アソシエで開催した。ここでは、この一年間の運動総括が提起され、討議を通じて確認。さらに、国際・国内情勢、運動の基調と重点課題などの新運動方針とストライキ権、役員体制を確立し、組織拡大・強化、権利侵害一掃、国際連帯・反戦平和などの諸決議を満場一致で採択した。

◆　今こそ関生型労働運動を前進させよう　◆

今、生コン業界の中で安定しているのは和歌山であり、再建に向かっているのは滋賀。
関連業界では圧送です。

しかし、その他の地域・業種は危機的状況にあります。関生支部はその中で大きな成果を上げてきました。

13春闘では、大阪・兵庫・京都・奈良で１万円の賃上げ。日々雇用は日額５００円の賃上げを獲得しました。

また、20年超にわたる長期争議であるM組・S生コン闘争を勝利解決させました。これは「裁判や労働委員会は活用するものであり、決着は現場でつける」との信念を貫いた成果です。

さらに、近畿一円の３２７社との集団交渉を継続。セメントの一方的な値上げに対しては、協組に窓口を一本化してそれを阻止しました。そして、本年４月開始の湖東地域での生コン価格適正化が前進し、滋賀県全域に拡大しています。

次に、この間の重要な取り組みについて。

一つは『関西生コン産業60年の歩み』の発刊です。これはわれわれの運動を全国に発信する武器です。

もう一つは、沖縄の反基地運動に連帯し、辺野古新基地建設に反対して闘ってきました。また、沖縄意見広告運動を継続。さらに米国によるシリア攻撃に反対する運動を展開しました。

そして、国民の財産を一部特権階級に移転する政策でしかない「アベノミクス」を徹底的に批判。その本質を暴露し、これと闘ってきました。

堺市長選では竹山候補が勝利。

われわれは「維新の会」の反動性を徹底的に暴露してきました。
この勝利は運動の成果です。さらに、戸田・門真市議の努力により、在特会を追い詰めています。

こうした中で組合員は増加。生コンだけでなく一般業種の仲間が多数加入し、協力会員を含め２０００名に迫っています。

ではなぜ、運動が前進しているのでしょうか。現状を正しく分析し、それに基づいた運動を旺盛に進めているからです。

世界では米国中心の体制が崩壊に向かっています。

米国は財政赤字・貿易赤字・家計部門赤字にあえぎ、中東での反動政策は失敗。ＴＰＰ交渉も進展していません。また国内では、沖縄や福島の人々、漁業者やトラック業者など多くの民衆が立ち上がっています。


一方、業界はどうでしょうか。この間、セメント需要は伸びているものの、相変わらずメーカーは危機にあります。

円安による燃料高騰や生産設備の入れ替えなどで莫大な費用がかかるからです。従って、メーカーには値上げしかありません。

そして、セメント値上げには生コン業界の安定が不可欠。

それには労使の約束事項を履行して信頼関係を再構築し、大企業と闘わなければなりません。敵にとっての危機はわれわれにとってのチャンス。

労働者と中小企業がしっかりと手を組み産業政策を実行すること。そこに勝利はあるのです。

次に、闘いのテーマは何か。

一つは国際平和を求め、戦争政策を進める米帝国主義と徹底的に闘うことです。

また、日本では安倍首相が「積極的平和主義」を主張し、日本を「戦争できる国」にしようとしています。この動きと断固闘う必要があります。そして、反ＴＰＰ・反原発・反消費税・基地撤去・震災復興などに全力で取り組むことです。

最後に、来年、関生支部は第50回大会を迎えます。そこで来年から再来年にかけて50周年記念事業を展開します。

一つは会館建設。そして学校を設立し、志ある若者を教育します。

さらに、共同墓地をつくります。

われわれは弛（たゆ）みなく闘い続け、これからも運動を一層前進させます。