組合員は苦労して自活闘争をしながら闘っているが、そんな組合員を尻目に未組織の元従業員を随時、職場復帰させているＳ社長。この間の主張では「出荷減による経営難となり、止むに止まれぬ解雇だ！」と言っている。

　◆　利益重視の企業体質　◆

Ｎ社（旧Ｂ生コン／兵庫県）に職場の労働条件改善を求めて連帯ユニオンに加入し、Ｎ分会が結成された。

Ｓ社長は「労働者は働いてナンボや！仕事があれば何でもやれ！」を持論としており、高圧的な態度で業務指示する姿勢を変える事はない。

時には工場の清掃作業のみならず、社長宅の庭木の剪定作業をも従業員に押し付けるなど従業員を奴隷のように扱ってきた。

そんな中、08年９月に、Ａさん（当時、未組織労働者）が、体調を崩しトラック内で休んでいると、突然Ｓ社長が業務をサボっていると決め付け、それを理由に解雇を通告。

社長の傲慢ぶりにＡさんは連帯ユニオンに相談した。

そして、不当解雇の撤回を求め組織加入を決意した

　◆　組合否認を改善せよ　◆

08年９月から始まったＮ社・Ｓ社長の不当解雇攻撃は、１審の神戸地裁と２審の大阪高裁の判決で、「解雇無効」の判決が下された。

Ｓ社長は最高裁の上告を断念し「不当解雇」が確定した。

しかし、組合を嫌悪するＳ社長は、Ａさんが職場復帰して３ヵ月弱で組合員を含む運転手全員に対して解雇を行ってきた。

この不当解雇により、２年ぶりに職場復帰したＡさんとＹ分会長の２名は解雇闘争に突入する事になった。

そして、12年12月27日神戸地方裁判所が組合側の全面勝訴判決を下しＮ社Ｓ社長の三度目の不当解雇を断罪した。

しかし、会社側は本年１月11日に控訴し闘う姿勢だ。

【判決文 一部抜粋】

　◆　早期解決に向けて　◆

労組に対し敵対姿勢をとるＮ社に対し早期解決に向け、今後も力を合わせて頑張ります。