故人は、K建設で13年間ダンプの運転手としてまじめに働いてきました。会社側の労働条件変更にともない、『他労組関西支部』に03年加入。 しかし、K建設は、不況を理由とした労働条件の切り下げを他労組に提案。他労組は「賃金30%カット」「一時金は凍結」その他、他社でのアルバイト容認などの労働条件を組合員の意志に反して会社と合意しました。 故人は、家族を養うために土曜・日曜は競馬場で警備員のアルバイト、深夜はパチンコ店の清掃、さらに早朝の新聞配達などで生活費を捻出していました。そしてついに精神的・肉体的に力尽き、尊い命を絶つという決断をしたのです。
遺族は、「故人を自殺に追い込んだ原因が、極限状態の低賃金を会社と共に作りあげたこと」などを全く理解せず、故人の勤務期間中の退職金などの支払いさえ会社に請求しない他労組労に見切りをつけ、連帯労組に相談しました。 私たちは、K建設の責任を追求し、一方的にカットされた賃金・一時金などの労働債権の支払いを求め、抗議行動に取り組むと共に、家族による裁判闘争の支援をしてきました。 その結果、11年12月15日に神戸地裁伊丹支所で、家族の請求を全面的に認める勝利判決が下され、12年5月11日に高裁で確定。完全勝利しました。
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