今期、関生支部では争議対策部が中心となり、「全争議解決・権利侵害一掃」に向けて３ヵ月サイクルで重点職場を決め、集中した行動を展開してきた。その中でこの度、京津ブロックのB社闘争と東大阪ブロックのO商店そしてS生コン闘争において勝利解決を迎えることができた。 二つの大きな成果を全組合員が確信とし、全争議解決・政策運動前進・組織拡大に向けて、より一層邁進しよう。

１９９７年に協組執行部がB社（生コン輸送会社）を設立。

ヤクザまがいの人物を代表者に就任させて、協組加盟社に対し、仕事の有無にかかわらず高額な運賃での発注を強制的に求め、拒否すれば出荷割り当てをストップし、ペナルティを科す強引な手法で運営した。

また労働者には人権無視の暴力的な労務支配を行い、低賃金で雇用。
驚くほどの「ピンハネ」を平然と行い、一部執行部が私腹を肥やした。

労働者たちはこのような劣悪な労働条件に不満を持ち、連帯労組に加盟。

すると会社は組合員の自由を奪い、恫喝して脱退を強要。さらには解雇攻撃に出るなど、数々の不当労働行為・組合潰しを行ってきた。

しかし、当該組合員と支部・ブロックとの団結によって攻撃を跳ね返し、協同組合が雇用責任を負う事を確約させ、08春闘で正社員化を勝ち取った。

　 ◆　再び組合潰し狙い会社の閉鎖を画策　◆

それ以降、表立った攻撃はなかったが、組合潰しを目的に４年の歳月をかけて、Ｂ社に仕事を与えず、赤字経営に陥れた。

そして、12春闘前段でまたもや組合潰しのために暴力的な人物を介在させ、負債を理由として企業閉鎖を申し入れてきた。

私たちは「これは４年計画の組合潰しであり断じて許すことができない」として、協組執行部会社であるＫ生コン社に対し、抗議のストライキを70日間闘い抜き、関係各所での宣伝行動に取り組んだ。

◆　団結力と行動力で攻撃を完全に粉砕　◆

その結果、６月25日の集交で12春闘の回答とＢ社の今後について協議が行われた。

春闘については賃上げ１万円、一時金10万円アップ、福利厚生・昨年実績の回答。実施は値戻しの工程表を完成させた上で今年度中に４月度から遡及払いする事で合意した。
　
Ｂ社問題は来年３月解決を目途とし、そのための小委員会を設置。

協同組合の責任でＢ社を黒字経営にし、継続して営業するのか、それとも会社を解散させて７名の社員を協同組合の責任で雇用するのか、どちらを選択するのかを労使で協議し決定する事が確認され、行動は一旦留保としている。

しかし、当該分会と京津ブロックは、合意事項が実施されない場合にはすぐに態勢を整え闘う決意だ。また同時に、今回の事態を招いた主要因である協同組合の執行部体制の刷新も小委員会で求めていく。

昨年12月、Ｏ商店は生コン部門を組合との合意が無いまま譲渡した。
そして連帯労組の組合員のみを解雇し、Ｓ生コンとして操業を始めた事から反権利侵害闘争が始まった。

以来、組合事務所を確保し、Ｏ商店・Ｓ生コン工場・納入現場周辺での街宣行動・宣伝物配布等の抗議活動を展開しながら闘争を続けてきた。

　◆　立入･宣伝禁止等仮処分命令を乱発　◆

会社側は営業妨害禁止・立ち入り禁止・宣伝禁止仮処分等、組合側は地位確認２件・賃金支払い等合計８件の訴訟を争っていた。

裁判所は、営業妨害禁止仮処分では、裁判官が会社側弁護士に訴状提出のレクチャーをする等、当初から会社寄りの姿勢を示し、仮処分命令では、「連帯労組のマークが入っている車を走行させてはならない」と、宣伝だけではなく宣伝カーの走行さえ禁止する許し難い命令が出された。

　◆　地道な闘いの成果８月に職場復帰！　◆

和解交渉では、Ｓ生コンが組合員の雇用確保の責任を負う事、Ｏ商店が紛争に於ける実損回復を図る事で交渉が進んでいる。

この事により当該の組合員はＳ生コンで雇用保障を受け、８月より晴れて職場復帰を果たしている。

実損回復については近日中に交渉を行い、８月上旬に解決する事を確認している。

この闘いは、組合潰しの代償の大きさを実証した価値あるものとなった。
詳しい解決内容は次号、当該ブロックより報告する。

（くさり８月号より）