◆競争の行き着く先◆
逮捕された運転手は「道路運送法」で禁止されている「日々雇用」の形態だった。 運転手は金沢から千葉までの初めてのルートを夜間交代要員もなく1人で運転。さらに、無許可営業で別の仕事も行っていたことも発覚、事故後の取り調べで運転手は「疲れて居眠りした」と供述している。 事故の直接の原因は居眠り運転であり、ずさんな企業体質のように見える。しかし、その背景にある本当の原因は「規制緩和」である。 2000年の規制緩和で貸し切りバス会社が急増し、価格競争が始まり運賃は半値以下になった。しかも燃料は値上がりし、零細企業が多いバス会社は「コスト削減」で人件費を切り詰めなければ生き残れない。 ◆結果、安全が切り捨てられた◆ 規制緩和で新規参入が起こると、過当競争で料金が下がるため、消費者の「利益」のように見える。しかし、その裏ではコスト削減のために労働者と消費者のくらしや命がないがしろにされているのだ。 命を預かる運転手の労働環境や乗客の安全を確保するには、適切な規制が必要。 そして、私たちが大企業との対等取引実現のために取り組む「産業政策運動(適正料金・安定供給・品質保証)」こそ、際限のない過当競争に陥る産業を労働組合の力で規制するものだ。 「規制緩和」「民営化」「社会的支出の抑制」を推し進めて産業や社会を破壊してしまう資本主義経済のありかたを見直し、人間中心の社会を目指そう。
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