<前代未聞の訴訟で歴史的判決を得る> バラセメント輸送業界では、この間のセメント輸送量の激減や燃料費高騰などのコスト増で大半の会社が経営危機に陥っている。近バラ協は組合員(バラセメント輸送会社)の運賃改正などを実現するため、取引先であるセメントメーカー各社に対して何度も話し合い(団体交渉)を求めてきた。しかし、セメントメーカーは全く応じなかった。 そこで、近バラ協は昨年5月、団体交渉権の地位確認訴訟に踏み切り、その判決が本年3月に出た。そこでは「近バラ協がセメントメーカーに団体交渉を求め得る法律上の地位を有する」と判断され、「セメントメーカーには団体交渉応諾義務がある」と明示された。 判決を受け、近バラ協は早速セメントメーカー各社に団体交渉を申し入れ、協議が始まっている(後日、セメントメーカー側は控訴)。 <団体交渉を活用し対等な取引条件へ> 大企業と取引する場合、どうしても中小企業は不利な条件を強いられる。その不公正さを是正するために、中小企業が事業協同組合に結集し、共同事業や団体交渉を行なうこと、団体協約を締結することなどが法律で認められている。 この制度は運賃低下にあえぐトラック業界を始め、あらゆる産業の中小企業が活用できるものだ。 <国民的課題を掲げ弱者が団結しよう> 日本は今、国民的関心を集める課題として、震災や原発、在日米軍基地、TPP問題などを抱えている。これらの問題の根底には、対外的には従属的な日米関係があり、国内においては大企業による産業支配がある。そしてそれは、セメントメーカー支配の下で不安定な経営を強いられるバラセメント輸送業者が抱える問題とも共通する。 この構造を転換するには、近バラ協がセメントメーカーという大資本を相手に裁判に立ち上がったように、中小企業や労働者、農漁民、被災地住民など犠牲を受けている者が手を取り、具体的に行動する以外にない。団結し、声を上げよう。
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