<自白を強要する警察と一体化のマスコミ> 警察・検察・裁判所が、誤った権力行使を行い、平和を訴える市民団体や、労働組合、一般市民が不当に逮捕・拘留され、自由を奪われるなど、人としての尊厳が脅かされている。 本年6月7日、1967年に茨城県取手警察署が桜井さん、杉山さんを強盗殺人の犯人とした「布川事件」は44年もの年月を経て、無罪が確定した。 当時新聞各紙は連行写真付きで強盗殺人犯と断定する記事をのせた。記事は二人が嘘の自白をさせられた直後に警察がリークした情報を垂れ流したものだ。 <正義も法も捨て我が身を守る国家権力> 1990年に女児殺人で逮捕された菅谷さんの無罪が2009年になって確定した「足利事件」。取り調べは1日13時間にも及び、否認し続けた菅谷さんの髪の毛を引っ張ったり足を蹴ったりと自白を強要した。 同年、厚生労働省の村木厚子局長が大阪地検のでっち上げにより逮捕拘留された冤罪事件では、大阪地検の検察官が証拠データを改ざんしていたことが裁判で明らかになった。 警察や検察は、2002年にも「検察の裏金流用」の事実を実名でメディアを通じて告発しようとした、現職検察官の三井環氏を口封じの為に逮捕し、この事実を隠蔽した。検察は、公金横領で不正につくった裏金を自らの飲食費や豪遊費などに使っていた。この裏金を捻出するため「公文書偽造」を行っていた。検察は自らの悪事を隠すためには、身内でも平然と逮捕する。 昨年10月に大阪府警東署の警部補・巡査部長が取り調べで暴力的な恫喝を行い告訴された。裁判では、刑法195条違反である「特別公務員暴行陵虐罪」を求めるべきところだが、罰金刑しか求刑していない。 <検察に支配された日本の裁判所の実態> また、2004年に東京都の立川市で「自衛隊のイラク派兵反対」のビラを自衛隊東立川駐屯地の官舎の郵便受けに投函した市民団体のメンバー3名が「不法侵入」の罪で逮捕された。この事件は、自衛隊官舎の郵便受けに、飲食店をはじめとする多くのチラシが投函されているにも関わらず、平和を訴える市民団体がチラシを投函したことを犯罪に仕立てられた事件であり、公安警察が仕組んだもの。 警察や検察の権力乱用は、民主主義を無視し、強者を擁護して弱者を苦しめる行為で到底許されない。 また、警察や検察が起訴を決めると有罪ありきで進める裁判所の体質が、冤罪の温床となっている。 裁判所が、襟を正さねば警察・検察の暴走を防ぐことはできない。三権分立の精神を貫き、司法が独立し公正な判断を行うべきだ。 今も無実の人やその家族の人生を奪う恐ろしい「冤罪」が平気で繰り返されている。無実の人が無罪を得るのには長い年月がかかる。証拠を隠す検察、有罪ありきで誤審を続ける裁判所の責任はこのまま不問にされていいのか? 冤罪や不当弾圧の不合理を無くすのは民衆の声のみ!(くさり7月号より)
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