原発いらん関西行動４・１６

東日本大震災での福島原子力発電所の事故とその後の対応も含めて抗議するため4月１６日、大阪市・中之島公園女神像前で『原発いらん！関西行動』集会が開かれ（呼びかけ団体／ストップ･ザ･もんじゅ、ノーニュークス・アジアフォーラム･ジャパン、美浜･大飯･高浜原発に反対する大阪の会、グリーン・アクション、若狭連帯行動ネットワーク、チェルノブイリ･ヒバクシャ救援関西、原発を知る滋賀連絡会、奈良脱原発ネットワーク）、集会後には３５００人の人々が御堂筋でデモ行進を行いました。連帯ユニオンからは２０数名が参加。関西の市民団体や労働組合が多数参加したほか、一般市民、学生たちの姿も多く見られました。
集会では呼びかけ団体の『ストップ・ザ・もんじゅ』の方が司会を行い、まず元京都大学原子炉実験所講師の小林圭二さんが福島原発の状況と今後の見通しを語られました。

【小林圭二さん】
あれから１ヶ月以上が経ちますが、未だに事故は終わっておりません。それどころか、これがさらに拡大する要素さえはらんで、毎日毎日、きわどい綱渡りを続けながら延々と事故が続いています。
振り返ってみますと、この事故は最初の２、３日ですべてが決まりました。事故の翌日の１２日になると、燃料棒が冷却水から裸になってのぞいているという状況がすでに明らかになっています。この「空焚き」の始まりがすべての大事故の始まりなのです。
そういったことが起こっていながら、極めて事故への対応が遅い。というよりも、東京電力は国と一体になって、「原発をまず守る」「財産を失いたくない」というところから発想した対策ばかりをやってきました。その陰で、原発の現場で事故対応にあたっておられる東電の末端の社員や、協力会社の作業者たちは、とてつもない被曝を受けながら、必死になって停電して何も見えない真っ暗闇の中で駆けずり回っているという状況があったわけです。そして何人かが亡くなりました。
この２、３日での対応が、現在の延々と続く、一歩扱いを間違えたら更に大きな事故に発展しかねないという、そういう状況をもたらしているわけです。
今日は、関西で活動してきた仲間たちが、初めて一堂に会して大きな声を上げる日です。今後はまったく予断を許しません。新たな放射性物質の放出も含めて、沢山の被災者を抱えて救済活動ができない、特に「原発震災」の特徴である被災者を救援できないというような状況がもうたくさん現れております。その中でこれからの困難な対応に向けて、私たちは、国や東京電力が相変わらずの自分たちの立場や利益ばかりを優先させたような対応をしていることに対して、声を上げていかなければならないと思っています。

続いて各団体から原子力発電・核開発への怒りが次々と語られました。

【グリーン・アクション／アイリーン・スミスさん】
今回の惨事は、民主主義を妨害した電力会社と国が起こした大参事です。これは民主主義が働かなかったから、妨害されたから起こってしまった悲惨な状況なのです。
私は去年の８月に福島の現地に行きました。この時に現地の人々が原子力の安全を一生懸命心配していた、その顔は一生忘れられません。
同じ状況が関西にもあります。関西電力に行って、関電が言ってること、これをもし関西の市民が知ったら、ゾッとするような発言が、この何年間もありました。
私たち関西の市民で関電の原発を止めなければいけません。みんなで頑張って、本当にやらなければいけない。これをやれなければ、福井の人たち、私たちの命も守れません。
海外では本当に心配しています。日本のことを本当に心配していて、この前、厚労省の態度があまりにもひどかったことに対して国際署名をお願いしたら、一瞬にしてWEBサイトがパンクしました。それくらい、みんな一緒に心配してくれています。全国の人々と一緒に、そして海外の人たちと一緒になって日本の原発を止めていきましょう。