業界正常化に向け関係先の取り調べを 申し入れが行われたのは、新築されたばかりの参議院議員会館。経済産業省から、住宅産業窯業建材課の大川、鈴木、石井の3人の課長補佐が出席した。 労組側から「要請書」を手渡した後、約1時間半にわたって業界正常化にむけた交渉が行われた。 大阪は経産省が旗振り役の構造改善事業の先進地 労使からの申し入れ(要旨)①生コン価格の適正化を求めるストが1カ月半に及んでいる。適正価格取引に応じたゼネコンの現場には7月下旬から出荷が再開されているが、梅田北ヤードなど超大型開発工事は休止状態が昨日まで続いた。ストはほぼ収束局面に入った段階にあることは事実だが、この事態がなぜおきたのかの認識が大事だ。 大阪地域は経産省も旗振り役の『構造改善事業』を全国に先駆けて実施している値域なのに、その大阪で、このままの価格では業界が丸ごとつぶれる。 「ゼネコンは買い叩きをやめてほしい」と『6・27総決起集会』を催し、労使が立ち上がったが、スーパーゼネコンがまともな価格改定交渉を拒否したために、これほどの事態に発展せざるを得なかった。 大企業に蹂躙される不平等な取引関係 ②大手ゼネコンが歩調をあわせて「価格改定に応じない」との態度を取った。伝聞だが、セメントメーカーは〝かつらぎ会〟、ゼネコンは〝資材研究会〟という寄り合いをもって「対生コン」の議論をしているようだ。また、大手商社も、協組が再三の価格改定を申し入れたら、「(既納分の)代金を支払わない」とまで言った(後に発言を取り消す)。 協同組合が存在しているといっても、中小企業とゼネコンでは力関係が圧倒的に違う。そのうえ、このような不公正な取引態度を取られたら、生コン業界は存続できない。 ③採算割れ価格は品質不良につながるのは誰もが知っている。そんな商品特性をもっているから、70年代の異常な安値乱売に危機感を持った当時の通産省とセメントメーカーが公共建造物や消費者の安全を確保するために、『近代化6項目』を決め、協同組合の全国的な組織化をすすめた。今回もそれに匹敵する危機だ。 記者会見で世論に訴える要請団 要請団は経産省に申し入れを行った後、厚生労働省に移動して記者会見を行った。記者の質問に答える要請団は、ストの背景にある大企業と中小企業との間の不平等取引実態を説明しながら、世論に訴えかけた。
「くさり」9月号より 要請に赴いた団体 (経営側) 大阪広域生コンクリート協同組合及び大阪兵庫生コンクリート工業組合 阪神地区生コン協同組合 近畿生コン輸送協同組合 近畿生コンクリート圧送協同組合 近畿バラセメント輸送協同組合 近畿生コン関連協同組合連合会 (労働側・生コン産業政策協議会) 連帯ユニオン関西地区生コン支部 生コン産業労働組合 全港湾大阪支部 近畿コンクリート圧送労働組合
全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部 〒550-0021 大阪市西区川口2-4-28 TEL06-6583-5546 FAX06-6582-6547 E-mail web@rentai-union.com 個人情報の取り扱いについて 及び プライバシーポリシー