■「変革のアソシエ」発足を記念するシンポジウムが、11月27日東淀川区の協同会館アソシエで開催された。同志社大学の田淵太一教授が進行役となり、京都大学名誉教授で大阪産業大学の本山美彦教授と、中小企業組合総合研究所の代表理事で連帯労組関西地区生コン支部の武建一執行委員長の三者が、時代を読み今なすべき事を熱き思いで議論、『変革のアソシエ』関西事務所発足の意義とした。



■変革のアソシエは本年６月発足、現在では３００人以上の学者知識人が賛同者に名前を連ねている。 資本主義は金融マネーの暴走により人間が切り捨てられる横暴な思想。新しい社会システム構築に向け、学者だけでは自己満足の域を出ないので、労働者や中小企業の経営者と共に、志を同じくする者が集まり今の社会を変革しようと立ち上がったのが設立の趣旨だ。

オバマの正体は
シンポジウムではまず、アメリカ合衆国オバマ大統領には改革はできないと意見が一致。オバマ大統領の選挙資金はウォール街が出した。大統領にするからいう事を聞けと云われたオバマ大統領には、彼らを取り締まることは不可能だ。さらに金融危機を招いた３悪人について語り、フランスのサルコジ大統領やイギリスのブラウン首相がそろって08年のG20席上、ドルの基軸通貨は終わったと語った話を紹介した。　　　

変革のチャンス到来
ドバイショックによる円高ドル安については、いよいよ恐慌が始まろうとしていると示唆。今中国の外貨準備は世界一で、アメリカも中国の云う事を聞かないと破滅する時代になった。この不況は循環型ではなく構造的なものだから、新しい社会の仕組みを作らないと解決しない。今後産業のコングロマリット化（巨大複業企業）は良くない。むしろ自分で最終的なマーケットを作り出すという勢いをもたねばならない。
　
労働組合に期待
日本では何も変わらないと諦めていた時もあったが、今回の政権交代は奇跡が起きたようなものだ。今後は我々が政治を管理するシステムを作ろう。政府も経済がデフレ期にあると発表したが、大企業独占資本が弱っている今こそ中小企業や労働者にとってはチャンスである。しかし理念は正しくても運動体を作らないと何も変わらない。
ブルジョア革命の経験がないアジアでは特に、今後労働組合の役割が必須であることを、黒人初のノーベル賞を受賞したアーサールイスの説をもとに説明。健全な労働組合は国の宝であると述べた。
今ワシントンでは過去最大規模のデモが実施され、カリフォルニア州では暴動勃発の可能性も指摘されている。
今後中南米の先進的な取組みも大いに注目しようと意見が一致した。

※詳細は後日発刊の冊子参照※