生コン支部機関紙「くさり」NO.747 7月号(7/10発行)1面より   >>くさりTOPへ
近畿生コン関連業界の労使14団体は6月4~5日、東日本大震災で被災した宮城・福島2県の現地視察を行った(速報写真集はこちら)。11春闘で勝ち取った賃上げ1年間分を、全て震災カンパに役立てることを決定した生コン産業政策協議会が、現地で復興支援の基地となるセンターを設置するための調査が目的。すでに16日から支援活動隊員を派遣している。生コン産業政策協議会は近畿地区の生コン関連中小企業と共に、復興支援を本格始動させた。
▲津波被害でガレキの山と化した
宮城県南三陸町
支援団体/社会資本政策研究会/大阪兵庫生コン経営者会/兵庫中央生コン協組連合会/和歌山生コン協組連合会/京都生コン工組/奈良県生コン協組/阪神地区生コン協組/近畿バラセメント輸送協組/近畿生コン輸送協組/近畿生コン圧送協組/近畿生コン圧送労組/生コン産労/全港湾/連帯ユニオン

復興支援対策センター設置/現地視察報告
『近畿地区生コン関連団体東日本大震災対策センター』設置へ向けて6月4~5日、14の支援団体が東北2県を視察した。関西地区生コン支部からは武委員長と柳副委員長ほか役員、機関紙部員の計4名が参加した。

■被災地視察報告/柳生コン支部副委員長
震災から約3ヶ月が過ぎ、死者・行方不明者が2万人を超え、東北地方ではいまだ10万人もの被災者が避難所生活を余儀なくされている。
今回の現地視察で見えてきたのは、被災された人たちの抱えている問題が場所によって違うこと。また、時によって必要物資が日々変化する。私たちが支援活動を行うにあたって、現地の方々が必要としていることを、その都度見極めなければならない。

<津波で壊滅的な被害を受けた南三陸町で支援学習>
最初に稲見衆議院議員と全統一労組鳥井書記長の案内で、被災地の一つである宮城県南三陸町に向かった。
ここは津波の被害で壊滅的打撃を受けた地域。町ひとつが丸々流され、ほとんどがガレキの山になり、まるで空襲にでもあったかのようだった。この地の避難所になっている志津川高校では、ボランティアを行う『名無しの救援団』スタッフたちから作業の注意点などをレクチャーして頂いた。

<放射能で家へ帰れない。何が必要か?の問いに「被災地を忘れないで」と>
次に福島第一原発の被害(放射能)を受けている人たちの避難場所、郡山市の『ビックパレットふくしま』を稲見衆議院議員と『NPO法人ハートネットふくしま』の吉田理事長の案内で視察させていただいた。
ここでは開設当初、3千人を超える住民が共同生活を送ったために混乱もあったようだが、現在は避難者の数も1千人ほどになり、「生活する上での秩序が回復している」とのこと。
避難所の隣には真新しい仮設住宅が建ち並ぶが、「入居は少ない」という。なぜかと言えば、「入居すれば現在の支援(食事など)が無くなるから」だ。働き口も所持金も無いなかで〝自立した〟とみなすのは、あまりにも無責任であり、被災者の目線に合っていないと、現在の制度が腹立たしく思えた。
吉田理事長は「今は何が一番必要か」という質問に対して、「東北のことを忘れないでいて下さること、それが一番の支援です」と仰った。今、この瞬間にも被災地で苦しんでいる方々が居ることを、私たちは忘れないだろう。

<11春闘成果を被災地へ/先発隊が活動を始める>
すでに、私たちが設置する対策センターの先発隊3名が南三陸町、2名が仙台で支援活動を始め(6月17日着)、センター設置場所の交渉も行ってくれている。
4労組と近畿一円の生コン関連事業団体は東北復興支援活動を本格始動させた。これは私たちが11春闘で勝ち取った成果を被災地へ届ける、大きな一歩である。
(くさり「7月号」より)


近畿地区生コン関連団体東日本大震災対策センター5カ条
東日本大震災被災者支援センターに赴任される皆様へ

1.今回の被災者支援の取り組みは、近畿の生コン関連の事業者団体と関連労働組合の共同の取り組みです。

2.ボランティアに参加される皆様は、多くの人々の熱い思いを受けて現地で活動されます。私どもの代表として、現地支援のボランティア活動に精励されんことをお願いします。

3.そこで、支援活動の原則を確認してください。平等・対等・互恵の精神です。 現地被災者には誰に対しても、誇りと人権を有する人間として平等に接してください。
また、現地の支援者には行政、政治家、有名人、大きな組織など色々な方々が参加されています。支援者同士は対等な立場ですので、近畿の中小企業団体・労働組合の代表として自立自尊の誇りと規律ある活動をお願いします。
さらに、互恵の精神です。被災者は一方的受身的に支援を受けるものと決め付けないことが大切です。歴史的に未曾有(みぞう)の大震災に遭遇し、悲惨な状況にありますが、地域経済や地域社会を立て直すのは被災者自らです。支援する側もいつ支援を受ける立場に変わるかも知れません。 被災者も支援者も互恵の精神で共同社会をめざしていくべきです。

4.厳しい環境ではありますが、平等・対等・互恵の精神を胸に、現地で活躍されんことを祈念します。

5.現地の皆様の立場に立ち、現地の歴史・文化を尊重し、現地の皆様のために働くことをモットーとします。

第1次支援隊が軽ワゴンで現地へ
すでに3次隊まで現地入りしている
「被災者の方々は明るく、
我々の方が元気をもらいました」


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全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部

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