変革のアソシエ第2期第5回総会
変革のアソシエは4月14日、学働館・関生で第2期第5回の総会を開催した。第1部の総会では前期の活動報告や今期の予算・人事案などの5議案を審議し、第2部では河村哲二共同代表による記念講演が行われた。
◆批判的知性が結集、東西で講座を開設◆
2009年6月、日本の批判的知性を結集して、新しい価値観に基づき新しい時代を創造するために「変革のアソシエ」が結成された。以後、労働組合などの実践的知性と合流をしながら、同組織は東京と大阪で労働講座やシンポジウムなどを開催しつつ、仙台にも拠点を設置。さらに季刊誌や年報を発刊し、大学教授や思想家らを迎えて批判的知性の結集をはかり、「もう一つの世界への希望を育てること」を目的とした。
総会の冒頭、武建一共同代表が挨拶。広域協組4人組との闘いの現状を報告した。さらに、伊藤誠共同代表が挨拶を行った。
引き続き行われた総会では、前年度の活動報告と収支報告、次年度の方針と予算・人事案などの5つの議案を審議し、全会一致で承認された。5号議案の人事体制では、東京事務局の若手活動家5名が紹介され、第2期の活動を今年度で最終年とし、彼ら次代を担う若者たちに第3期以降の活動を託すことが発表された。
◆資本主義は終焉へ新たな構想求めて◆
第2部では、「グローバル資本主義の危機とオルタナティブへの展望」と題して河村哲二共同代表(法政大学大学院グローバル・サステナイビリテイ研究所代表)による記念講演が行われた。河村氏は変革のアソシエの活動期間10年を「日本は明治維新以来、二度目の危機にあり、それが続いている10年」と位置づけた。そして、「それに取って代わるもの(オルタナティブ)を、実践的・理論的に構想していった」と説明し、リーマンショックや東日本大震災を例に挙げ、「資本主義史上最大級の危機の最中に出発し、いかにオルタナティブ社会を探求していくのかを、実践を通して具体的に進めていくという課題を背負っていた。そんななか、日本の中枢機構には統治能力がないことが露呈し、日本社会はこの10年間根本的には変わらなかった」と総括。
続いて、経済のシステムと歴史を紹介。まとめとして、「オルタナティブは衣食住を司る生活のなかにあり、それは私たちの足元にある。〝埋もれた玄関〟をつなぎなおすことが連帯の基礎である」として、私たち一人ひとりの連帯こそが「新しい社会への展望である」と呼びかけた。
【 くさり5月号より 】