日々雇用雇用保険制度の運用見直しとの闘い
◆闘いに一部勝利!現金での支給継続◆
関西では、今年1月以降通達された「日雇雇用保険制度の運用見直しについて」の1項目でもあった口座振替制については、強制的に申請させられることを私たちの声で阻止し、これまで通り現金でアブレ手当を受け取ることができている。
私たちは、厚労省の行う強制的な口座振替の実施に対して断固反対の声を上げ、交渉と抗議を展開してきた。どの法律に照らしてもこのような強制的なやり方については正当性がなく納得できず、日々生活を営む日々雇用労働者のアブレ手当の口座振替への切替は生活を脅かす行為そのものである。
◆狙いは制度の廃止、厚労省の思惑明白◆
私たちは厚労省の真の狙いを暴き、そこを追及して闘い、一部勝利した。そのなかで厚労省の真の目的が「制度の廃止」であることが証明された。
派遣法制定後、現在、日々雇用労働者は全国で約2万人。そのうちアブレ受給者は約9000人にまで減少。この動きと歩調を合わせて行われた今回の運用見直し攻撃は、国の予算から少しでも国の言う「無駄な支出」を減らしていこうという愚かな政策が労働者の抵抗によって断念せざるを得なかった典型例だ。軍事予算は年々増える一方、社会福祉関連の予算は抑えられている。こんな政治をこれ以上許すわけにはいかない。
◆闘いは次の段階へ、権利はく奪粉砕を◆
運用見直し問題はこれで終わりではない。「運用見直し」の名の下に行われる日々雇用労働者の権利はく奪を阻止する行動を展開していく。
今まで日雇雇用保険被保険者手帳を発行する際、労供事業組合が発効する「在籍証明書」で手帳が交付されていたが、8月以降、「在籍証明書」を受け付けず、日々雇用手帳を発行させないシステムに切り替えてきた。これは抵抗する労働組合を弱体化・解体するための支配・介入で明らかな不当労働行為であり、断じて許すことはできない。
日雇雇用保険の運用見直しとの闘いの第2弾は始まった。
【 くさり9月号より 】