今、沖縄でおきていること⑦
7月22日、全国から集められた機動隊員500人と米軍や米軍属の犯罪抑制のために沖縄に派遣された防衛局職員らが反対する市民を強制的に排除し高江にある米軍北部訓練場のヘリパッドの建設工事を強行した。
今回、強行した大弾圧は違法性が後日判明した。
当日、根拠もなく県道を封鎖して、N1ゲート前の市民を排除。県道70号のセンターライン上に金網が設置され、機動隊(愛知県警、福岡県警、東京警視庁、沖縄県警、千葉県警、大阪府警)・防衛局職員・民間警備会社に守られながら、工事関係者や資材を積んだ車両を優先的に通行させた。
反対する市民は、機動隊によって勝手に移動させられた車輌にも近づくこともできなかった。
この金網は24日には撤去されたが、実際は道路管理者である県の同意を得ずに設置したものであり、県が撤去するように口頭指導されたため撤去した。
また、同日、ヘリパッド建設予定のG地区・H地区近くにある「沖縄やんばる海水揚水発電所」につながる唯一の道路もフェンスで封鎖した。
N1地区ゲート前に市民が設置したテントや私物を法的根拠がないまま撤去。
「所有者を名乗る方がいなかったことから所有権が放棄されたと判断した」「工事の確実な進捗(しんちょく)と工事用出入り口の安全確保の観点から撤去した」と新聞社の問い合わせに回答した。
本来は、県道70号の管理者は県であり、道路管理課の指示ではない限り撤去することはできないはずである。
防衛局は「防衛省設置法第4条第19号の規定に基づき、着陸帯の移設工事の実施、また米軍に提供している施設区域の管理を行う上で必要な措置を講じた」と述べているが、防衛省設置法第4条第19号は、防衛省がつかさどる事務として、在日外国軍が使用する「施設および区域の決定、取得および提供並びに駐留軍に提供した施設および区域の使用条件の変更及び返還に関すること」と定められている。
撤去の根拠として明確な文言は見当たらない。
N1ゲート裏で24時間監視しているテントにも「8月5日までに撤去されない場合は所有権を放棄したものとみなし撤去する」といった内容の張り紙が貼られた。
N1地区ゲート前からヘリパッド建設予定地までの進入路を確保するために国有林の立木(りゅうぼく)を沖縄森林管理所との協議のないまま伐採した。
沖縄防衛局が出した「国有林野の使用承認書」に反していることがわかった。
また、防衛局から「対象となる立木はない」と森林管理署に報告をしていたことが明らかになった。
しかし政府は「伐採の影響は軽微だ。事後で協議が成立した」「防衛局の現場業者への指示ミスなどが原因だ。誤伐であり、悪質性はない」などとし、事後協議を成立させ確認された範囲の伐採はいつでもできることとなった。
違法行為をおこなって事後に承認を得ることは認められるのか?駐車禁止のキップを切られた後に道路使用許可の申請をして警察が許可をだすのと同じことではないこか?
新種の虫や希少生物が生息するやんばるの森を壊しヘリパッドを建設させて、返還される約4000ヘクタールの土地を国立公園に指定。その後、世界自然遺産に登録しようと国が言っているが、隣に米軍基地があれば、登録基準に値しないと思われる。
違法やウソで市民をごまかし、市民から必要とされていないヘリパッドの建設が今も続いている。