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組合総研歴史教養ツアー

組合総研主催の第13回歴史教養ツアーが6月4日~6日の日程で開催されました。近畿一円の生コン関係者40名がこのツアーに参加し青森県各地を巡りました。

  ■ 原子力廃棄物の処理は不可能だ ■

 初日の「六ヶ所村原燃PRセンター」の見学では、ウラン濃縮工場、低レベル放射性廃棄物処理センター、再処理工場などの「原子燃料サイクル施設」の役割と仕組みについて学びました。

 この施設では、原発の廃棄物の90%を再処理しているとのことですが、汚染された廃棄物の処理は現在のところ不可能であり、「トイレのないマンション」との例えが思い浮かびます。

 ウラン濃縮工場では、その過程でプルトニウムが生成され核燃料として利用されるのです。つまり、核兵器の原料となるのです。現在、広島型原爆の50発分ほどを貯蔵しているそうで、脅威を感じました。

 また、岩石からウランを抽出するまでのエネルギーが莫大であり、原発から電力を供給するまでの間に莫大なコストがかかっています。そのことは私たちには知らされておらず、原子力発電のコストが高くなることの裏付けではないかと思いました。

■ 独占力が強まり戦争が発生する ■

 2日目は、太宰治記念館「斜陽館」を見学した後、「三内丸山遺跡」を見学。丸山遺跡は、球場建設のために掘り起こしたところ、5500年前の縄文時代の遺跡が出てきたとのことです。

 縄文時代は1500年続いたとのことであり、着物や土器などが発掘され、当時の人々は、編んだ着物を着て、水瓶などを使い生活していたことが分かっています。主食は栗(あわ)で、犬を家畜としてたようです。

 500人規模の建物も発掘され、集会などの会場として使われていたのでしょうか。当時の寿命が34~35歳くらいだったことも判明しています。

 縄文時代の後期に生産力が発展しました。

 弥生時代は、生産力の発展により、独占力が強まり、そのことによって戦争が発生。この時期は、戦争が起こったことから寿命が15歳と非常に短くなっています。このように、人類にとって戦争がいかに有害なものかを歴史は示しています。

 富を一部の者が握っており、貧富の格差が広がっている現在の状況は、戦争へと突き進むことが懸念されます。歴史を顧みると、原始共同体は1万年も続いていることが明らかになっています。未来は必ず協同・共生の社会になるということに確信を持って様々な運動に取り組まなければならないと改めて認識しました。

美しい自然に感動 ■ 自然の力は偉大だ ■

 3日目は、国立公園の「十和田湖」や「奥入瀬渓流」などを訪れ、ありのままの自然が美しいことに感動しました。十和田湖には元々魚がいなかったそうですが、自然と魚が住めるようになったそうです。人間が手を加えるのではなく、自然によって植物や動物が生きていることに、考えさせられました。


  【 くさり7月号より 】


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