連帯ユニオン

◆〈参院選〉伊波氏が大勝！新基地建設は許されない！◆


参院選は７月１１日早朝に全１２１議席が確定した。

安倍が勝敗ラインに設定した与党の改選過半数（６１議席）を大きく上回った。（自民党５６議席、公明党は１４議席、おおさか維新の会７議席を獲得）

参院で憲法改正の発議ができる３分の２（１６２議席）に達するには７４議席が必要で、自民、公明、おおさか維新の３党の議席はこれを上回る７７議席となった。これで衆参両院で憲法改悪に向けての発議が可能になってしまった。

しかし、安倍のアキレス腱とも言われている沖縄選挙区はどうであったのか？

沖縄選挙区は無所属新人で元宜野湾市長の伊波洋一氏が自民公認で現職で沖縄担当大臣の島尻安伊子氏に１１万票近くの大差をつけ当選した。 （伊波洋一氏…３５万６３５５票　島尻安伊子氏…２４万９９５５票）

２０１４年１１月、翁長雄志氏の知事選に続き、保革を超えた「オール沖縄」勢力が全県選挙を制した。
全国的に自民党勝利の風が吹くなか、沖縄では名護市辺野古の新基地 建設反対を訴えた伊波洋一氏が現職閣僚を退ける対照的な結果となった。

自民にとっては衆参両院で県内小選挙区、選挙区の全議席を失う結果となった。

伊波洋一氏は辺野古への新基地建設に反対する翁長雄志知事や県政与党、経済界、保守系議員らの「オール沖縄」勢力が支援。沖縄選挙区から選出された衆参両院の議員は全てが「辺野古移設反対」となったことから、普天間問題・辺野古基地移設の行方が大きく左右されていくであろう。

伊波洋一氏は今回の参院選挙戦で、沖縄への基地押し付けの本質を訴えたうえで「沖縄のことは沖縄が決める」と政府に宣言。一貫して辺野古新基地建設断念と普天間飛行場の閉鎖・返還、オスプレイの配備撤回を訴えてきた。

また、「辺野古への新基地建設は沖縄の負担軽減にならない」「沖縄が未来永劫（えいごう）基地の島になる」などを訴え、結果、県民の共感が得票数に表れた。

米軍普天間飛行場の返還を巡る名護市辺野古への新基地建設の是非が最大の争点となった参院選で反対を掲げた伊波洋一氏が勝利し、「辺野古反対」の県民の民意があらためて示された。

当選を果たした伊波洋一氏は、「オール沖縄」「新基地建設ＮＯ！」を掲げ、安倍政権と真っ向から対立。
日本国憲法の理念と９条を守り、安保法制の廃止、日米地位協定の抜本的見直しなどを公約にした。

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自民公認で現職の沖縄担当大臣の島尻安伊子氏は、２０１０年の参院選で自民党公認ながら、「命をかけて県外移設に取り組む」として普天間代替施設の県内移設反対を訴えて当選。しかし２０１３年１１月、当時の石破茂幹事長と会談後会見を開き「辺野古容認」に転じ民意を裏切った。

さらに、２０１４年２月、名護市辺野古移設に反対する市民らの抗議行動について「違法な妨害活動を阻止しなければならない。発生したら対処では遅い」と発言。

２０１５年４月には、名護市辺野古の新基地建設をめぐる市民の反対運動について「責任のない市民運動だと思っている。私たちは政治として対峙（たいじ）する」と発言。県民の怒りを買う結果となった。こうした裏切り行為に県民の反発が大きかったことが最大の要因である。

しかし政府は、「選挙結果は非常に残念。ただ、破れたといえ、大臣としてこれからも従来通り責務を果たしていただきたい」と述べ、島尻安伊子氏を当面の間、沖縄担当大臣として続投させる考えであることを明らかにした。

民意が明らかとなった今回の参院選。沖縄担当大臣は民意を反映できるのであろうか？

また、安倍は過去にこんなことを言っている。 ２０１０年７月（当時民主党政権時代）の参院選で千葉景子法相が落選後も内閣改造までの約２ヵ月間続投した。 その時安倍（当時野党にいた）は保守系議員の勉強会でこのような発言をしている。「国民がノーを突きつけたのに閣僚として残るのは問題だ」と批判。そして「参院に問責決議案を提出すべきだ」と言った。

吐いたツバは飲めないよ…安倍さん…

今や沖縄では、２０１４年１月の名護市長選、１１月の知事選、１２月の衆院選全沖縄選挙区という普天間飛行場移設問題を巡る主要選挙で、新基地を拒否する候補が当選している。

また、６月の県議選では翁長県政与党が圧勝している。

衆参両院の沖縄選挙区は全て「オール沖縄」である。
安倍政権は、辺野古新基地建設が県民から拒否された事実から目を背けてはならない。

それでも安倍政権は辺野古移設を強行するのか…？