「弾圧はなぜ起こるのか」をテーマに永嶋靖久弁護士による幹部教室が行われた。日常から国家権力による監視や弾圧が強まる日本社会。永嶋弁護士は「この状況を変える一つの答えは横の連携を広げる関生型運動にある」と指摘する。
永嶋弁護士は次のように講演した。(以下要約) 生産様式の発展により階級的な支配が始まる。生産様式とは人間の生活に必要な富のつくり方を指す。原始共同体の生産様式には階級が存在しない。 奴隷制生産様式で階級が生まれ、封建制生産様式も同様である。 階級社会では誰が生産手段を所有するのかで階級が区分され、利害対立が起こる。 階級的な支配構造の権力とは、他人に自分の言うことを聞かせる力のことだ。 近代国家(政治的共同体)での階級的な支配関係を見ると、その装置は領土であった。 自分の支配領土を国境で囲い込む(明確に区分された領土)・行政機構を整備(権力の集中と官僚制)し、国内の統一的な支配を強めた国家体制(政治的支配と装置)が誕生した。 近代国家の特徴とは、 ①君主主権(絶対王政)ではなく国民主権 ②人権保障(国民の権利・自由は最大限に保障される) ③人の支配から法の支配(権力は法によって縛られる) ④代議制民主主義(民主的選挙で選ばれた国民代表議会によって政治的意思が決定される) ⑤三権分立(国家権力抑制のため立法・司法・行政権の分立と均衡) ■戦争と治安管理が融合する現代社会 ■ 現在、各国では代議制民主主義と法なき支配、そして、「新自由主義時代の立憲主義」に基づいた政策が実行されている。 日本では、政府が外交・軍事などの「秘密」を国民に明らかにしない秘密保護法、本当に国会で法案が決議されたのか疑問が残る戦争法が制定された。 さらには、政治的自由の議論自体を犯罪にする共謀罪や憲法に「一時停止ボタン」を付ける緊急事態条項の制定などが一気に進められようとしている。 世界では「新しい戦争・新しい治安管理」の時代に入っている。 その特徴は、具体的で明確な目的がなく、したがって終わりがないということ。 敵と味方を分けるはずの国境が無意味になり、国境の内外を問わず、日常生活の場と戦場、平時と戦時、兵士と市民の境界、切れ目もなくなっていること。さらには将来の脅威の可能性を事前に排除するために予防的に武力攻撃が行われるということだ。 そうしたなかで戦争と治安管理が融合し、警察の軍隊化・軍隊の警察化と戦争の商品化・戦争の産業化が加速化している。 ■弾圧をはねのけて勝利に向け闘おう ■ これらを踏まえると、社会の形・支配の形が変われば、弾圧の形も変わると言える。今や戦争と弾圧には切れ目がない。弾圧の向こうに戦争がある。 弾圧をはねのけることができなければ戦争も止めれない。 弾圧をはねのけ、勝利に導く闘いとはどのようなものか。 その答えの一つが連帯労組が実践している産業の民主化・経済の民主化、中小企業との共生・協同の取り組みではないだろうか。
永嶋弁護士は次のように講演した。(以下要約)
生産様式の発展により階級的な支配が始まる。生産様式とは人間の生活に必要な富のつくり方を指す。原始共同体の生産様式には階級が存在しない。 奴隷制生産様式で階級が生まれ、封建制生産様式も同様である。 階級社会では誰が生産手段を所有するのかで階級が区分され、利害対立が起こる。 階級的な支配構造の権力とは、他人に自分の言うことを聞かせる力のことだ。 近代国家(政治的共同体)での階級的な支配関係を見ると、その装置は領土であった。 自分の支配領土を国境で囲い込む(明確に区分された領土)・行政機構を整備(権力の集中と官僚制)し、国内の統一的な支配を強めた国家体制(政治的支配と装置)が誕生した。 近代国家の特徴とは、 ①君主主権(絶対王政)ではなく国民主権 ②人権保障(国民の権利・自由は最大限に保障される) ③人の支配から法の支配(権力は法によって縛られる) ④代議制民主主義(民主的選挙で選ばれた国民代表議会によって政治的意思が決定される) ⑤三権分立(国家権力抑制のため立法・司法・行政権の分立と均衡)
■戦争と治安管理が融合する現代社会 ■ 現在、各国では代議制民主主義と法なき支配、そして、「新自由主義時代の立憲主義」に基づいた政策が実行されている。 日本では、政府が外交・軍事などの「秘密」を国民に明らかにしない秘密保護法、本当に国会で法案が決議されたのか疑問が残る戦争法が制定された。 さらには、政治的自由の議論自体を犯罪にする共謀罪や憲法に「一時停止ボタン」を付ける緊急事態条項の制定などが一気に進められようとしている。 世界では「新しい戦争・新しい治安管理」の時代に入っている。 その特徴は、具体的で明確な目的がなく、したがって終わりがないということ。 敵と味方を分けるはずの国境が無意味になり、国境の内外を問わず、日常生活の場と戦場、平時と戦時、兵士と市民の境界、切れ目もなくなっていること。さらには将来の脅威の可能性を事前に排除するために予防的に武力攻撃が行われるということだ。 そうしたなかで戦争と治安管理が融合し、警察の軍隊化・軍隊の警察化と戦争の商品化・戦争の産業化が加速化している。 ■弾圧をはねのけて勝利に向け闘おう ■
これらを踏まえると、社会の形・支配の形が変われば、弾圧の形も変わると言える。今や戦争と弾圧には切れ目がない。弾圧の向こうに戦争がある。 弾圧をはねのけることができなければ戦争も止めれない。 弾圧をはねのけ、勝利に導く闘いとはどのようなものか。 その答えの一つが連帯労組が実践している産業の民主化・経済の民主化、中小企業との共生・協同の取り組みではないだろうか。
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