1945年7月26日にドイツのポツダムにおいて発された「ポツダム宣言」。この宣言は、アメリカ合衆国:トルーマン大統領、イギリス:チャーチル首相、中華民国:蒋 介石主席の名において発されたことから、「米英支三国共同宣言」とも呼ばれています。日本と中立条約を結んでいたソ連はまだ対日戦に参戦してなかったため、当初は共同声明からは外れていました(後からソ連:スターリン共産党書記長が加わり追認されています)。 ポツダム宣言は、「全日本軍の無条件降伏」などを大日本帝国に求めた全13か条から成る宣言です。戦争終結後の連合国による日本の占領や、日本の軍隊の解散、戦争の責任者に対する裁判などが掲げられ、日本を平和民主主義の国にするなどが述べてあります。 日本は一度、この宣言を「黙殺」しています。じつは、ポツダム宣言は、トルーマン大統領の作為により失われた一文がありました。それは、「天皇を中心とした政治の存続を保証します」というものです。その一文がなければ、日本政府は受諾をせず、原爆投下の大義名分ができると考えたからです。 トルーマンの想定通り、鈴木貫太郎内閣下の日本政府は「天皇を中心とした政治の存続が保証されない以上、宣言の受諾には踏み切ることはできない」として7月28日、いったん“黙殺”するとして徹底抗戦に向けた意思を宣言することにしたのです。 その“黙殺”により、日本は戦争最大の惨事を免れるすべを失いました。またそれだけではなく、ドイツが無条件降伏した1945年5月7日、トルーマンは「降伏は日本を惨禍の淵に追い込んだ軍部指導者の無力化を意味する。兵士たちは家庭に、農場にまた職場に復帰できる。決して日本国民の絶滅や奴隷化を意味するものではない」と日本にも降伏勧告声明を発しました。 しかし、日本政府は14回にわたる降伏勧告を聞き入れず「一億人玉砕、国体護持」を貫きました。 8月6日にはアメリカが広島に原子爆弾を投下。その結果、一瞬にして都市は壊滅し、とてつもなく多くの生命が奪われました。さらに、8月8日には、ソビエト連邦が満州に攻め込んできました。8月9日には、2発目の原子爆弾が長崎に投下。もう日本には戦争継続の力は残っていませんでした。ようやく日本は8月14日にポツダム宣言を受諾。そして8月15日、玉音放送とともに日本の敗戦が国民に知らされることとなったのです。 長崎・広島の被害者数は、現在広島40万人、長崎20万人にまでのぼっています。アメリカが行った民間人に対する原爆投下の行為は戦争犯罪であり、「必要悪だった」として正当化されるべきではありません。しかし、日本がもっと早く戦争をやめてさえいれば、原爆投下もソ連の参戦もなかったのです。勝てない戦争を続けることで自国民を見殺しにした事実も正当化することなどできません。 日本が犯した侵略戦争。それにより招いた惨劇や、他国・自国で多くの犠牲者を出したことに対する今の政府の戦争に対する姿勢も、とうてい納得できるものではありません。 ずっとアメリカ政府は認めませんでしたが、アメリカ人捕虜も広島で原爆の犠牲になっています。当時植民地だった朝鮮、台湾や、中国大陸からの人々、その中には強制的に徴用された人々もいました。また、中国や東南アジアからの留学生も含まれていました。きのこ雲の下で犠牲になったのはどこの国の人という前に人間です。そして尊い人命を奪ってきたのはいつも国を支配する権力者たちなのです。 戦後の日本の原点であるポツダム宣言を、「私はまだつまびらかに読んでいない」と言い放った安倍首相には戦争法案を正当化する資格があるでしょうか。 最大の過ちである日本の侵略戦争を「間違った戦争」と認めない安倍政権は、「戦後レジームからの脱却」を掲げて、日米安全保障体制の強化や集団的自衛権、憲法9条を無視した戦争法案を推し進めています。ポツダム宣言さえ読んでいない首相に日本の進路を決めさせているという危機を、私たちは止めなければいけません。 クリックすると拡大します ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ ↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑ クリックすると拡大します
その“黙殺”により、日本は戦争最大の惨事を免れるすべを失いました。またそれだけではなく、ドイツが無条件降伏した1945年5月7日、トルーマンは「降伏は日本を惨禍の淵に追い込んだ軍部指導者の無力化を意味する。兵士たちは家庭に、農場にまた職場に復帰できる。決して日本国民の絶滅や奴隷化を意味するものではない」と日本にも降伏勧告声明を発しました。 しかし、日本政府は14回にわたる降伏勧告を聞き入れず「一億人玉砕、国体護持」を貫きました。 8月6日にはアメリカが広島に原子爆弾を投下。その結果、一瞬にして都市は壊滅し、とてつもなく多くの生命が奪われました。さらに、8月8日には、ソビエト連邦が満州に攻め込んできました。8月9日には、2発目の原子爆弾が長崎に投下。もう日本には戦争継続の力は残っていませんでした。ようやく日本は8月14日にポツダム宣言を受諾。そして8月15日、玉音放送とともに日本の敗戦が国民に知らされることとなったのです。 長崎・広島の被害者数は、現在広島40万人、長崎20万人にまでのぼっています。アメリカが行った民間人に対する原爆投下の行為は戦争犯罪であり、「必要悪だった」として正当化されるべきではありません。しかし、日本がもっと早く戦争をやめてさえいれば、原爆投下もソ連の参戦もなかったのです。勝てない戦争を続けることで自国民を見殺しにした事実も正当化することなどできません。 日本が犯した侵略戦争。それにより招いた惨劇や、他国・自国で多くの犠牲者を出したことに対する今の政府の戦争に対する姿勢も、とうてい納得できるものではありません。 ずっとアメリカ政府は認めませんでしたが、アメリカ人捕虜も広島で原爆の犠牲になっています。当時植民地だった朝鮮、台湾や、中国大陸からの人々、その中には強制的に徴用された人々もいました。また、中国や東南アジアからの留学生も含まれていました。きのこ雲の下で犠牲になったのはどこの国の人という前に人間です。そして尊い人命を奪ってきたのはいつも国を支配する権力者たちなのです。 戦後の日本の原点であるポツダム宣言を、「私はまだつまびらかに読んでいない」と言い放った安倍首相には戦争法案を正当化する資格があるでしょうか。 最大の過ちである日本の侵略戦争を「間違った戦争」と認めない安倍政権は、「戦後レジームからの脱却」を掲げて、日米安全保障体制の強化や集団的自衛権、憲法9条を無視した戦争法案を推し進めています。ポツダム宣言さえ読んでいない首相に日本の進路を決めさせているという危機を、私たちは止めなければいけません。
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