本年７月、公正取引委員会が、不当廉売の疑いで大阪広域生コンクリート協同組合（木村貴洋理事長）を調査しているとの情報が連帯ユニオンに寄せられている。

私たち連帯ユニオンは、生コン不当廉売の問題は、公共の利害に密接に関連することから、大阪広域生コンクリート協同組合に対し、
①大阪広域生コンクリート協同組合は、「数量確保」と称した生コンの値引き販売を行っているのか否か回答すること。

②公正取引委員会が不当廉売の疑いで大阪広域生コンクリート協同組合を調査しているのか否か回答すること。などの内容の公開質問を行い事実関係を調査している

（公開質問状は、下記に掲載）。

　



現在、スーパー大手イオンにビール類を原価よりも安い卸値で売り渡していたとして、公正取引委員会が酒卸売り大手３社（伊藤忠食品、三菱食品、日本酒類販売）に独禁法違反（不当廉売）の疑いで警告する方針を固めた。

イオン周辺の小売り店舗が価格競争で不利になったり、営業に影響を生じさせた疑いがあったという。などとの報道がマスコミなどによってなされている。

原価割れの安売りは、一見消費者の利益になるようにも思える。

しかし、原価割れするような著しい値下げ販売の多くは、消費者の利益確保というよりも、大企業が力づくで顧客を獲得することに目的がある。

そのような資本力の濫用により市場を奪おうとする行為が席巻する市場は、強大な資本力を有する大企業に有利なものであって、資本力が小さい中小企業にとっては、とても公正なものとは言えない。

また、粗悪な商品が出回ったり、その産業で働く労働者の労働条件や雇用状況が悪化するなど社会にとって悪影響を及ぼす場合が多い。

不当廉売（左囲み記載）を不公正な取引方法として独禁法が禁止するのは、このような不当な顧客獲得方法としての安売り行為を規制して、効率と品質による市場における公正な競争秩序や公共の利益を維持することにある。