関生支部は5月23日、第47期第3回中央委員会を生コン会館で開催し、この間の活動の総括を行なった。激動する世界と日本の情勢を確認するとともに、最重要課題に掲げる組織強化・拡大、各地区の生コン業界再建脱原発・基地撤去・消費増税阻止を始めとする国民的政治課題への取り組みなどについて討議したほか、各ブロック活動報告、専門部報告が行われた。
冒頭、議長にT氏(湖東ブロック)を選出。招集役員・中央委員の資格審査報告後、議長が委員会成立を宣言。続いて武委員長がこの間の活動の総括と問題提起を行った。(以下、要約)
★ 新自由主義の限界世界は新たな道へ ★ 現在、資本(敵)の力は弱まっている。それは相対的に労働者の力が強まることであり、千載一遇のチャンスが到来している。 フランスではサルコジ大統領が選挙で敗北。ギリシャでも政権政党が敗北した。また、アメリカで始まったウォール街の占拠運動が全世界に波及している。 「バクチ経済」の破綻がリーマンショック以降顕著になっている。これは一部の金持ちだけが儲かり、多数が犠牲を受ける仕組みだ。これを守るために各国は大量の国債を発行し財政出動してきたが、それも限界に来ている。このように「アメリカ型の新自由主義」が音を立てて崩れ始めている。 一方では、中南米を中心に、新自由主義的な政治・経済体制から自立する闘いが沸き起こっている。
★ 我々の力で主導し生コン業界再建を ★ では、生コン産業は今どうなっているか。12春闘では、賃上げ1万円、年間一時金10万円アップ、福利厚生資金10万円を勝ち取った。 業界は藤成商事の破産に見られるように崩壊の危機に直面し、賃上げができる状況にない。 しかし、業界を再建するカギは、労働組合の「圧力バネ」。中小企業を束ねて大企業と闘う方向に向けるには大幅な賃上げが不可欠だ。 今、大阪広域エリアの年間出荷量は450万??、そこに115工場ある。 2協組の大合流が求められている。両協組が合流すれば、出荷量では350万?で75%の占有率となり、工場数では90工場で80%の占有率となる。 しかし、両協組が合流するためには、セメントメーカーが支配する協組の執行部を刷新し、専業主導の体制を確立しなければならない。 ★ 組織拡大なくして要求の前進はない ★
不断の闘いがなければ大きな成果も一瞬にして相手に奪われる。要求を前進させ、一層の成果を獲得するには組織拡大が必要なのだ。 昨春闘から327社との共闘が前進し、対象者が広がり、協力会員の加入も進んでいる。組織が拡大すれば政策課題を一気に前進させることが可能。実際に組織率の高い地域では要求の前進度合いや影響力が違う。 執行委員が先頭に立つのはもちろんだが、全組合員が一丸となって汗をかき、目標を達成させよう。 また、一部で組合費を何ヶ月も納めていない組合員が見受けられる。義務を果たさず権利主張ばかりする組合員がいるが、義務を果たさなければ除籍の対象となる。内部規律を強化する。
■ 値上げ実現に向け ■
この成果は関生支部の産業政策が奈良地域においても浸透しつつあることを意味する。 これまでの奈良地域の状況では到底考えられない大きな前進だ。 大幅賃上げを業界再建の「圧力バネ」にし、生コンの値戻し・値上げを実現させることが最大の目的である。 ■政策運動の強化を ■ 交渉の中で経営側より8月からの1000円の値戻し、来年4月には1000円の値上げという具体的な行程が打ち出された。 これを実現するためにも、連合会強化・アウト越境対策・組織拡大をセットにブロックとして政策運動の一層の強化が求められている。
■ 輸送運賃改善求め ■
しかし、12春闘において労使で確認した共同事業が進捗していないことが判明。 労働側は問題先送りの被害が全て労働者に転嫁されていることを糾弾した。 そして、協同組合に対する責任追及と輸送運賃の引き上げを要求し、同時に輸送会社には賃上げを要求し交渉した。 しかし、輸送会社は「厳しい経営環境なので賃上げ出来ない」と回答。 労働側は、協同組合の生コン値引き販売に協力し10年以上も輸送運賃の改善を行わない輸送会社に対し責任を追求し、4月末日を最終日と設定し「賃上げなしに解決はしない」と5月1日以降は行動権行使を通告。
■ 効率輸送の確保へ ■ 結果、生コン工場側は、①現行の輸送運賃の引き上げ②効率輸送の確保を輸送会社と労働側に回答。 以降、委員会を設置し輸送効率の点検を行うことで労使合意。 これを受けて、輸送会社は労働側に1200円(日額)の賃上げを回答。 労働側は、7月まで輸送効率の状況を見た上で会社の賃上げ回答額を検証することとなった。
全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部 〒550-0021 大阪市西区川口2-4-28 TEL06-6583-5546 FAX06-6582-6547 E-mail web@rentai-union.com 個人情報の取り扱いについて 及び プライバシーポリシー