◆「政策春闘」を掲げ大きな成果を獲得◆ 12春闘は、昨年に続き、セメントメーカーやゼネコンの圧力を排し、近畿2府4県の生コン関連10団体と政策協議会との集団交渉によって進められた。そこでは、大企業主導の自然淘汰で自滅するのか、それとも歴史に学び、中小企業が大同団結し労働組合との共闘による業界再建に向かうのかが問われた。 政策協は今春闘を「政策春闘」と位置付けて闘い、結果、賃上げ1万円(日々雇用は日額500円)、年間一時金10万円アップ、福利厚生資金昨年実績という成果を勝ち取った。 ◆世界的な経済危機、好機と捉えて闘う◆ 世界的な経済危機は日本をも巻き込み、全産業で破産・倒産が続出している。 このような状況の中、出荷量低迷に苦しむ広域協組は「数量確保」と称して値引きを実行。結果、際限のない生コンの値下げ競争が発生。協組は「数量確保」もできず、協組員が次々に破産・倒産するという地獄の道を突き進んでいる。昨年11月末のF商事グループの破産に続き、本年3月末にはD生コンが破産。こうした危機的状況下で12春闘は闘われた。 われわれは「現象的には労働者・中小企業にとっての危機に見えるが、本質的には闘う相手(敵)の力が弱まり、労働者の力が相対的に強まっており、千載一遇のチャンスだ」と情勢を捉えて闘った。 ◆値下げ廃止を要求再建への道筋示す◆ 政策協は集団交渉で「広域協組による値下げをやめさせて、1?当たり70円の値戻しをすれば1万円の賃上げが可能」と厳しく追及。「支払原資論」を打破したことで上記の大きな成果を得た。 これは要求額からすると満足できる内容ではないが、全国水準と比較すれば全ての労働者に誇れるものだ。 ◆春闘成果を確信に全力で組織拡大を◆ しかし、ブロック対応金を廃止し値戻しをゼネコンに求めることは簡単ではない。労働者のストライキを背景にした「圧力バネ」がなければ、中小企業といえども「大企業と闘う」方向には向かわないのだ。 中小企業が大企業との対等取引を実現するには、競争を抑制し相互扶助を理念とする協同組合に結集し、労働組合と共闘する以外にない。今春闘では、「敵は誰で味方は誰なのか」を明確にして闘ったからこそ、大きな成果が得られた。 今後は、この成果を確信にして、組織拡大を最優先課題に掲げて一丸となって奮闘しよう。 ◆バラ輸送業界にもかつてない危機が◆ 昨年のF商事ショックは生コン業界だけでなく、バラ輸送業界にも多大な影響を及ぼした。 バラ輸送協組の協組員も3社が直接被害を受けると同時に、倒産や企業統合を余儀なくされた。 また、取引関係企業では約15社もの出入り権が消滅しており、かつてないほどの危機を迎えている。 しかし、その一方でわれわれの闘いにより自主再建に向かっている職場もある。 ◆「今年が正念場」行動し、結果を!◆ このような状況下で政策協議会とバラ輸送協組との集団交渉がスタートした。 労働側は「労使ともに今年が正念場であり、地盤沈下に陥るバラ輸送業界において、政策課題を掲げ行動し、結果を出すべきだ」と提起。 経営側も労組の協力なしでは再建出来ないと決断し、非常に厳しい経営環境の中5000円の賃上げ回答を行った。 今後は検証委員会を開催し、アウト対策や共同事業を労使が共同で進めて行くことを確認。 第1回目の検証委員会を4月25日に開催した。
◆他労組から移行。闘う決意新たに◆ 近畿地本はこの1年間で、生コン、バラセメント、ダンプ、トラック、バス、清掃、理容・美容、建材業など多彩な業種で70職場190名の新たな仲間を組織した。 第1部では、近畿地本の垣沼委員長と関生支部の武委員長から新入組合員に対して激励の言葉が贈られた。 第2部は関生太鼓の響きとともに開始。 そして、トラック支部の委員長による乾杯の発声で懇親会へ。関生支部の歴史と活動を紹介するビデオが上映される中、賑やかに会食した。 その後、ブロックごとに新入組合員が紹介され、それぞれが闘う決意を表明。 今回、特に目立ったのは他労組から組織移行した組合員だ。そこでは、「K労組のふがいなさに見切りをつけ、労働者のために闘う労組に移行した」など、連帯労組で労働条件の向上を目指す決意が次々に語られた。
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