武委員長は11月20日、東京管理職ユニオン第19回定期大会後に開催された『社会的労働運動研究会・記念シンポジウム(共催:東京管理職ユニオン・初台)』に講師として招かれ「国家権力とゼネコンに対してゼネラルストライキで闘う」と題して講演を行いました。 会場となったTKP代々木ビジネスセンター(東京都渋谷区)会議場には関西での大規模なストライキと生コン支部の労働運動に関心を寄せる活動家らが運動の垣根を越えて多数訪れ、武委員長が語る歴史的労働運動の解説を「ひと言も漏らすまい」と熱心に耳を傾けていました。
闘争力と不屈の精神を称える 講演前の挨拶で社会的労働運動研究会・高井幹事は「昨年、政権交代を果たしたが政治は変わってはいない。労働運動も自分たちがどのような社会や国を創るかといった中身を持っていない。新自由主義破綻後の社会をどう展望していくのか?その為にはどのような政策が必要なのか?その政策を労働運動はどう実現していくべきなのか?私たちは考えていかなければならない」と問題提起、そして「今日、その答えとなるモデル的闘争を展開する連帯ユニオン関西地区生コン支部の武委員長をお迎え出来たことは望外の喜び」と語っておられました。 続いて、東京管理職ユニオン・設楽(したら)委員長が武委員長の経歴と生コン支部の活動を簡単に紹介。特に、今年のゼネストについては「生コンだけではなく、建設業界全体を巻き込んで組織化しながら闘い、勝利を目前にしている」と説明。武委員長については「資本主義の根幹を揺るがす闘いをしているから、目を付けられ何度も叩かれているが、そのたびに立ち上がり闘ってきた。不屈の精神を持ち続けており、私たちは尊敬している」と紹介しました。
武委員長講演 産業構造の民主化変革を目指した 委員長は講演で最初に、日本のセメント・生コン業界の歴史を紹介し、現状を報告。セメント独占資本が牛耳る業界独特の産業構造や、関西生コン関連業界の集団交渉システムなどを説明した後、今年のゼネラル・ストライキの目的を「大企業の収奪を許さず、少数の強者から多数の弱者に利益を分配するために産業構造の民主化変革を目指したもの」とし、「多くの中小企業の協力を得て行ったストライキ」であることを強調しました。 委員長は生コン支部結成から46年間の歴史を振り返り、「産業別労働組合として5分会180名から出発。敵の攻撃に怯まず、諦めず粘り強く闘う中で成果を拡大し、生コン支部の産業政策運動が中小企業の経営を安定させるものであると共感を得た結果」と説明。続けて、中小企業が大企業と対等に取引をするための協同組合理念を語り、大同団結を掲げて協同組合への結集を呼びかける運動を展開していることなどを紹介しました。 “百年に一度の危機”は大企業に来ているもの ゼネラル・ストライキについては、時代状況の認識を「“百年に一度の危機”は大企業に来ている」ものとし、「敵が弱っている時が好機」として闘う立場を堅持して全組合員が集中したこと。そして、長期闘争を可能にしたのは今日までの闘いの歴史に裏付けされた産業政策が基礎としてあること。さらに「産業別労働組合としての機能強化運動によるもの」とし、企業内労働組合の弱点を「要求・交渉・行動も企業内に限定している。企業の支払能力のもと、企業内競争に労働組合が埋没する。結果、労働組合が会社の労務管理者となり経営者と癒着しやすい体質をもつ」と糾弾。産業別的な視点の要求作りと運動論をもってストライキに望んだからこそ、建設業界全体を巻き込みながら中小企業と共に勝利的解決に近づいていることを説明しました。 講演は質疑応答を含めて1時間半。講演後には懇親会が行われ、武委員長は関東で活躍する各労働組合のメンバーと交流を深めました。
なお、講演開始前に配布された資料には政策協議会発行の速報ビラなども含まれており、生コン支部・女性部の活動が掲載されている箇所を指さし関心を示している女性講聴者が居たことが印象深かったです。【報告:機関紙部】
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