「くさり」 2006年8月号

第1回バラセメント労使セミナー 〜 関連5労組と近畿バラセメント輸送協組が共催 〜

「署名の達人」続々と 〜 世論を変え、運動を高める力 〜

各地で家族交流会 〜 自然とふれあう・せせらぎFESTA(播州・但馬) 〜

KU会第4回勉強会に300人 〜 生コン支部はなぜ弾圧される?第2弾 〜
 ※KU会通信にジャンプします。

署名、続々と目標達成 〜 被爆61周年原水禁広島大会で 〜

公共工事で加水行為 〜 品監、国土一生コンにマル適マーク使用停止 〜

連載25 ブロック版(奈良)
・ サマーフェスタに集まった奈良ファミリー 〜 盲導犬のデモンストレーションも 〜
・ 定年を迎えて
・ Hさんの定年退職に伴い、Tさんの人員補充が実現
・ 新たな仲間たち3名が連帯加入 〜 組合結成が大きな励みに 〜


第1回バラセメント労使セミナー 〜 関連5労組と近畿バラセメント輸送協組が共催 〜

 需要減、物流コスト削減攻勢、軽油の高騰、NOX・PM法適合車輌への入れ替え、定量輸送、規制緩和による過当競争など、いまバラ輸送業界をとりまく危機が加速している。こうした危機を新たな団結条件とし、労使の英知を結集して業界再建への筋道を示す「第1回バラセメント労使セミナー」が7月31日、近バラ協組とセメント・生コン5労組が共催のもと三井アーバンホテルで開かれた。

関連5労組と近バラ協が共催
 労使セミナーは、主催者を代表して近畿バラセメント輸送協同組合理事長が挨拶。業界の危機打開へ労使が結束し、経営側も全力を尽す決意を披露。
 続いて、関連5労組の各代表が、業界の健全化にむけた考え方や方向性を提言した。
 「提言」にたった武委員長はまず、近バラ協についての認識と成果、労組が果たすべき役割を指摘。全国5万もの協同組合の大半が機能を喪失する中で、近バラ協は、業界のあり方を見通した労使の政策闘争を推進してきたこと。中小企業は経済的弱者であり、大企業との対等取引関係をめざすには協組に結集し、団結して競争を抑制する以外にはないこと。労組が時には課題を提言し、時には共同行動によって政策課題を実行する役割があり、それを放棄すれば業界は崩壊することを強調した。

歴史と現状から学ぶもの
 近バラ協は96年10月に結成し、今日では80社・589車輌(60%)を擁する。協組結成の要因は、セメントメーカーによる際限なき運賃の切り下げや先方取引車の増大、需要減、コストアップによって個別競争型では生き残ることができない時代状況の認識のもと、個社型経営から共同経営へと発想を転換した先進的努力にあること。
 この10年間の成果として、運賃の下げ止まり、メーカーとの間で先方取引車の抑制を約束したこと、業界のあり方を見通した政策闘争重視の方向に労使関係が転換したこと、基盤整備事業(車輌管理、適正配置等)が前進し、加盟組合員のメリットが享受できたことにある。

厳しさは新たな団結条件
 個社型から共同型経営に移行しなければならない客観条件として、需要減、物流コスト削減攻勢、軽油の高騰、NOX・PM法適合車輌への入替え、定量輸送、規制緩和による過当競争などがある。この厳しさと危機が新たな団結条件となる。
 主体的条件として、共同事業によるメリットが実利として組合員の利益確保に役立っていること。これら共同型経営=ステークホルダー(利害関係者との調整)以外に業界の生きる道はなく、時代のニーズである。

共同事業と教育活動を追求
 協同組合活動は、共同事業と教育活動を一体的に追求することが決定的に重要であり、協組の基本である相互扶助の精神を実現する道である。そして、事務局機能の確立、財政の確立、労使のリーダーシップの役割を三位一体で追求すること。
 今後取り組むべき課題は、近バラ協への加盟を促進し基盤整備を一層強化すること。このことが生コン業界やセメントメーカーのあるべき秩序確立に大きく貢献する。さらに、物資の共同購入、共同配車センターの確立、統一車輌の確保、適正運賃収受への交渉機能の確立、教育・広報活動の強化、政策立案能力の確立、業種別統一条件の確立などに取り組む。これら課題達成へ優先順位を決め、「いつ、どのように実現するか」の方針を決定することが大切だ。


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「署名の達人」続々と 〜 世論を変え、運動を高める力 〜

世論を変え、運動を高める力
 「国策捜査」に反対し「公正裁判」を求める署名活動は、全国各地でスパート。「一人・百筆」の署名をを次々と達成しつつある。Yさん(写真)は、既に個人署名1100筆を達成。Tさんも1000筆を突破し、1400筆を目標としている。
 ▼[Yさん談】 「国策捜査」に対する怒りを込め、相手に真剣に訴えることが大切。学生時代の友人が働く職場、保険のセールスレディー、出入り業者、ヤクルトおばちゃん、地域のボランティア活動をしている人など相手を選ばず、常に署名を訴えた。さらに、協力してくれた人には、署名用抵を渡して新たな協力者を発掘するのが私の秘訣。
 常に熱意をもって訴えることで世論を変え、運動を高める力になると確信している。

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各地で家族交流会 〜 自然とふれあう・せせらぎFESTA(播州・但馬) 〜

 旧但馬・神明ブロック統合後、播但ブロックは2回目となる家族交流会を8月6日、朝来町の多々良木みのり館前広場で開いた。
 実行委員会が知恵を絞った会場は、地域の活動拠点であり、自然溢れる環境を家族にも体験してもらおうと意見が一致。テーマも、「のんびり自然とふれあおう!せせらぎFESTA・in多々良木」と決定した。
 今回は、アトラクションもひと工夫。せせらぎを利用した「アマゴつかみ」は、生簀から魚が逃げ出すハプニングもご愛嬌。子どもたちの悲鳴や歓声が響き渡り、捕まえたアマゴは、バーベキューとなって胃袋へ。クラフト飛行機飛ばしでは、父と子がクラフト機を組み立て飛行距離を競いあった。
 バーベキューは、予算の大半を費やして「但馬牛」を用意。鹿肉、手作りのそうめん流しも好評で早々に完食。豪華景品が用意された「○×ゲーム」も、名解説で大いに盛り上がった。
 【広報企画部長・N】

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KU会第4回勉強会に300人 〜 生コン支部はなぜ弾圧される?第2弾 〜

>> KU会通信をご覧下さい。

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署名、続々と目標達成 〜 被爆61周年原水禁広島大会で 〜

猛暑の中、心地よい汗
 全国的に展開している「国策捜査」に反対し「公正裁判」を求める署名活動は、各地・各ブロックとも終盤ヘスパート。各ターミナルでの宣伝・署名活動など統一行動を旺盛に展開。高校野球の試合会場や市民祭り、被爆61周年原水禁広島大会の会場(写真右)・平和行進にも奔走し、真夏の心地よい汗を流している。
 既に、朝日・北A・播但・三田・京津・湖東ブロックで「一人・百筆」の目標を達成。他のブロックも、急伸している。あらゆる工夫と創意・熱意を発揮し、「国策捜査」反対、「公正裁判」を求める世論を高めよう。

業界の労使で統一行動
 ▼KU会は、7月22日(大阪駅)と8月5日(京橋駅)に街頭署名活動を展開。労使約30人でビラ配布や署名集めに奮闘。京橋駅では署名に協力的な人が多く、両日で署名2百筆以上を集約した。▼朝日分会は、各自が日常的に職安前で署名活動に取り組み、既に目標を超過達成。2名の執行委員と分会4名は8月5〜6日の被爆61周年広島大会に赴き、平和行進・分科会会場・街頭で署名を呼びかけ、両日で500筆以上を集約。署名の呼びかけに応じた戦争体験者は、「最近の警察は、昔の特高警察のようになってきた。弾圧に負けず頑張って」と激励。被爆体験者の老人は、「若い人が平和運動に取り組むのは感心」と署名に加え、カンパを寄せた。▼北Aブロックは、各分会毎に「一人・百筆」の目標を掲げ、全分会で目標を達成。継続して、市民祭りやターミナルでの署名活動に取り組む予定だ。▼市内ブロックは7月29日午後、難波の駅前で街頭宣伝・署名活動を展開。猛暑の中、全員で道行く人に声をかけ百数十筆の著名を集めた。ブロック自慢の「署名達人」は、Nさんで、わずか2日間に百筆を達成。本人日く、「人間、やればできるということを実感。この勢いで2百・3百筆を達成したい」。▼和歌山ブロックは8月5・6の土日、JRと南海和歌山駅で宣伝・署名活動に取り組み、署名170筆を集約。ラストスパートで、目標達成の勢いだ。▼播但ブロックは、あらゆる場と人的関係を駆使して目標達成。明石駅での統一行動をはじめ、各種集会や高校野球の県大会にも赴き、フル回転。ブロックの「署名達人」はTさんで、なんと千筆を突被した。▼神戸ブロックは、JR三宮前で街宣・署名活動を展開。ブロックの「署名達人」は木下さんで、500筆を達成した。 ▼三田ブロックは、JR三田駅で署名活動を展開。その他、全員の取り組みで目標を達成。▼東大阪ブロックは、署名5000筆を目標に設定。街頭での署名行動を展開している。▼京津ブロックは、職安での署名活動を継続して展開。目標達成へ急伸している。▼湖東ブロックは、彦根・米原を中心に関連企業を訪問して署名を要請。個人署名は各人、御近所などを回り、目標達成。▼北Bブロックは、阪急茨木駅ターミナルなどで統一行動。全員が交代でマイクをもち、署名協力を訴えている。▼南大阪ブロックは、泉佐野駅周辺で街宣・署名活動を展開。近く、目標達成の見込みだ。


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公共工事で加水行為 〜 品監、国土一生コンにマル適マーク使用停止 〜

>> マル適マークとは

公共工事で加水行為
大阪兵庫生コンクリート品質管理監査会議は、国土一生コンクリート(株)(岸和田市地蔵浜町)に監査基準不適合行為があうたとして7月6日、同社に対し合格証返上及び>>マル適マークの使用停止を決議。使用停止期間を、規定最長の6月1日から来年2月末日までの9ヶ月間とし、各位に通知した。
 監査で不適合とされたのは加水行為の現認で、現場は公共工事の大阪府営貝塚橋本第2第1期高層住宅(建て替え)新築工事の第1工区と第2工区。加水行為は、監査基準でも厳しく禁じられているのみならず、品質と耐久性を脅かす「負の遺産」として社会的にも大きな問題となっている。
 さらに、別の大阪府北部土木工事現場でも違法・不正行為が発覚。事態を重視した生コン関連5労組と大圧労は、大阪府に対して「公共建造物の安全・品質確保と法令遵守」へ緊急要請を行なった。要請内容は、(1)法令遵守と品質確保の徹底と再発防止策の策定、(2)品確法(品質確保の促進に関する法律)が定める総合評価の導入、(3)マル適マーク取得工場及びPL保険・瑕疵担保保険に加入し、安定供給可能な業界・企業への評価を求め、交渉を継続している。


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連載25 ブロック版(奈良)

サマーフェスタに集まった奈良ファミリー

盲導犬のデモンストレーションも

 夏真っ盛りの7月30日(日)、ブロック恒例の家族交流会・06サマーフェスタが宇陀郡御杖(みつえ)村の青少年旅行村を舞台に、盛大に開かれた。御杖村は奈良県の最東部で三重県の県境に位置し、旧伊勢本街道筋、大和と伊勢にまたがる三峰山の麓にある。
 交流会は、青婦部長の司会進行で10時30分から開会。主催者を代表して挨拶にたった小路副委員長は、年2回の家族交流会を毎年開催し、実行委員会の企画や運営・取り組みが年々充実していることを指摘。豊かな自然に包まれた場で、ゆっくりと仲間や家族の交流を深めるよう呼びかけた。また、今春闘と新増設問題に触れ、奈良4労組の共同闘争は、雇用と生活の確保を大原則とし、業界の環境改善にむけた行動を展開することを訴えた。
 今夏のフェスタは2部で構成され、第1部は盲導犬のデモンストレーション。カラーコーンを障害物に見立て、五感をフルにつかって視覚障害者に危険な場所を事前に知らせ、障害者の社会参加を促すのが盲導犬の役割。視覚の不自由な方の歩くお手伝いをする犬だと知られていても、欧米諸国に比べてまだまだ理解が遅れているのが現状だ。

アマゴの掴み捕りに声援
 第2部に移り、新たに連帯加入した吉田生コン分会一同が力強く決意を表明。ブロック長の気合いの入った乾杯舌頭を受け、交流会が始まった。
 バーベキューの炭に火がつくまでの間、子どもたちには一番人気のアマゴの掴み捕り。大人たちも早く塩焼にして食べたいのか?、ビール片手に応援合戦が繰り広げられた。
 もう一方、人気があったのがかき氷。苦、駄菓子屋の店先であった手動式の機械でハンドルを回していると、子どもの頃の記憶が建ってきたのは私だけではなく、老若男女を問わず皆がハンドルを握り、セルフ状態。 定番の焼肉・バーベキュー以上に人気があったのは、テッチャン入りの塩焼そばとソース焼そばだった。

クイズの優勝は東大阪へ
 教育部による○×クイズは、結構難しい問題でも多くの人たちがクリアー。最後に残った優勝者は、東大阪ブロックのNさん。
 2年続きで東大阪ブロックに優勝を持っていかれるとは、「情けない」のひと言だった。
 交流会は、事前に用意された食材(肉35キロ、アマゴ6キロ、おにぎり130個、焼そば50玉、スイカ)が一口も残らず、すべて完売。参加者に協力して頂いた盲導犬育成の為のカンパは、25,190円。紙面を借りてお礼申し上げます。
 楽しい時間はアッというまに過ぎるもの。ブロック担当執行委員の挨拶で閉会し、全員で後片付け。今回、生コン産労や自交総連の仲間も参加し、真夏の山里で共闘と交流を深めあった。
【奈良ブロック・Tさん】


定年を迎えて
Hさんのメッセージ
 皆さん方のお陰で本年7月14日付をもち無事、定年を迎えることができました。
 振り返れば、69年に尼崎工場ができるまでの間は、茨木工場で万博会場等にも生コンを搬送していた。そして、74年に組合(全自運)に加入。組合を勧めてくれたのは、当時のHさん(西宮生コン)とMさん・Sさん(大豊運輸分会)だった。
 大豊分会は大きな闘争に発展し、三菱セメントに全面勝利して、永進高槻工場を勝ち取った。
 80年以降の第一次構造改善事業で尼崎工場の生コン部門を閉鎖し、茨木工場に集約。集約されるまでの約1年間、自宅待機ということで支部に結集して淡路の第一生コン闘争に参加。現地で泊まり込み、抗議行動を展開した。
 その頃(82年)、例の「12・17『赤旗』声明」もあり、大変な時期だった。セメントメーカーの対労機関である「弥生会」に対抗して、3ヶ月間のストを打ったこともあった。
 そして、麻生社の茨木コンクリートから99年3月、藤吉コンクリートに移行。その時、武委員長をはじめ支部の役員の方々に大変お世話になり、心から感謝している。
 こうして無事、定年を迎えることができたのも、数多くの闘いの中で一貫して貫かれた「人の痛みは、自分の痛み」とする組織の方針と実践、伝統にあることを実感している。自らの犠牲を払って仲間が団結し、支部執行部の指導を信じていたからこそ、今日の自分があることに確信をもっています。
 支部執行部、組合員の皆さん、本当にありがとうございました。

Hさんの定年退職に伴い、Tさんの人員補充が実現
 Hさんの定年退職に伴い、朝日分会のTさん(写真)の人員補充が実現し元気に就労している。
 [田中さん談] 本年7月21日付で、藤吉コンクリートへの補充が決まりました。朝日分会での13年間、多くの学習と活動に培えたことに感謝しています。
 朝日分会出身であることに誇りをもち、今後は北Bブロックの一員として先輩の後を引き継ぎ、歴史ある分会の旗を守ると同時に、ブロックの活動と組織拡大に頑張る決意です。

新たな仲間たち3名が連帯加入 〜 組合結成が大きな励みに 〜
 今年4月に2名の仲間が連帯加入・公然化した吉田生コン(写真)で、新たに3名の仲間が連帯加入。計5名の分会組織となった。
 先の2名が連帯旗を掲げて以降、職場環境が改善されつつあることが励みとなり、連帯加入を決意された。
[新たな仲間たちより一言]
●賃金カットや雇用の不安から連帯加入を決意した。団交によって解雇の心配もなくなり、賃金も改善される見通しとなってまずひと安心。今後は組合活動にも頑張りたい。
●今年4月、2名の仲間が旗揚げした結果、職場環境が変わりつつあります。労働組合の必要性を実感し、加入を決意した。
●県下生コン業界は大幅な出荷減で、雇用不安が募って連帯加入した。職場の民主化と労働条件改善に向けて力一杯頑張りたい。

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