組合員とご家族のみなさま、新年明けましておめでとうございます。
★全面無罪大きな意義★
昨年を振り返ると、京都事件(一審・京都地裁)、加茂生コン事件(差戻審・大阪高裁)、大津2次事件(二審・大阪高裁)、大津1次事件(二審・大阪高裁)でそれぞれ判決が出されました。
京都事件については全面無罪判決を勝ち取りました。これは大きな意義があります。
京都事件のうち、ベスト・ライナー事件は争議解決にあたっての解決金受け取りが「恐喝」にあたると事件にされたものです。しかし、これは警察・検察がねつ造した冤罪事件です。
ベスト・ライナーは京都生コン協組が設立した会社です。その後、運転手が関生支部に加入・公然化したことを受けて協組側が組合潰しのために暴力団関係者を使ってベスト・ライナーを潰そうとました。 こうした経過を見ると、「反社」を使ったのは協組側であるにもかかわらず、警察・検察はそのことには一切触れません。それどころか、組合が裁判のなかでこのことを追及すると検察官は「異議あり」と言って質問を遮ろうとします。
さらに、2010年春闘においても、京都生コン協組が関生支部の事務所に暴力団関係者を差し向けました。警察は、京都生コン協組との深い関わりを把握していたのは明白な事実です。
加茂生コン事件は、組合員が会社に就労証明書を求めたところ拒否され、その後も就労証明書を出すように要求するなかで「行き過ぎがあった」として差戻審でも安井執行委員に執行猶予付の懲役6月の判決が出されました。しかし、経緯を見ると、組合員が公然化したことを伝えられた会社は、労働組合を全く認めない、団体交渉にも応じないという不誠実な姿勢に終始しました。こうした行為に対して労働者や労働組合が怒りを持つのは当然です。「行き過ぎた」のはどちらなのか裁判所に問いたいです。
大津2次事件二審判決は「論外」の内容でした。多分、坪井祐子裁判長は弁護団が提出した証拠も最終弁論も読んでいないでしょう。「結論ありき」のずさんな判決です。 大津1次事件については、タイヨー生コン事件が無罪となりましたが、その他の事件についてコンプライアンス活動に対する明確な判断を避け、「生コン購入先をアウトからインに変更するように圧力をかけたから違法だ」と不当な有罪判決を出しました。これについては上告審で争っていきます。
★労働法を無視する判決★
憲法28条が労働三権を保障し、刑事免責・民事免責も法律で認められています。しかし、日本ではほとんどが企業別労働組合であり、産業別労働組合について一般的に知られていません。大半の裁判官も産業別労働組合について理解していません。 よって、判断が分かれるのです。産業別労働組合を理解している裁判官は、憲法28条および労働法に基づいたまともな判決を出しています。しかし、大半の裁判官は産業別労働組合を理解していないので、お金を受け取ったから「恐喝」、業務に支障が出たから「威力業務妨害」というように、「労使関係」のなかで起きた事案だと全体像を見ずに一部分だけを見て不当な判決を出しているのです。どんな裁判官にあたるかによって「被告」とされた組合員の人生は大きく変わります。裁判官は、最低限、産業別労働組合を理解した上で判決を出すべきです。
一方、欧米では産業別労働組合が主流です。そうした国々では、コンプライアンス活動やストライキは労働組合活動として当たり前。彼らから見ると日本の司法はまだ「前近代」と見えるはずです。主要国のなかで日本は「人権後進国」だと厳しく指摘されてきました。そうした人権意識の低さが関生弾圧にも大きく影響しています。
新自由主義の30年を葬り、産別運動で日本を変える
★外交信義を壊す高市氏★
「台湾有事が存立危機事態にあたる」という高市相の国会答弁。これに対して中国が怒るのは当然です。
1972年、日本と中国は日中共同声明に調印し、日中の国交が回復しました。このなかで、当時日本政府は、「台湾は中国の一部である」という中国政府の立場を受け入れ、それを「理解し尊重する」としました。
それにもかかわらず、50年経った今、高市首相が唐突にそれを踏みにじる国会答弁をしました。これは歴史的な経緯を無視する行為であり、国際関係において許されるものではありません。高市発言によって様々な分野に影響が出ています。物価もさらに高騰する可能性があります。こうしたことに対し、高市首相はどのように責任を取るのでしょうか。
★保守装う新自由主義者★
本来、新自由主義と保守は相容れない考え方です。かつて自民党には、日本をどう立て直すのか、米国べったりではいけないという考えの政治家がいました。しかし、現在の自民党は新自由主義者ばかりで、そうした議員たちが保守を名乗っています。
日本社会において、90%以上は労働者です。労働者の生活が潤うということは国が潤うことに繋がります。しかし、この30年間でそれは地に落ちました。正規雇用が激減し、非正規雇用の割合が急速に高まりました。賃金は上がらないのに支払う税金や社会保障費は年々増えています。こんな政策を続けて国の力が上がるはずがありません。
この30年、日本ではあらゆる分野に新自由主義が浸透。それは経済的な面だけではなく、人々の思想にも深く影響を与えています。
★沈黙する経営者たち★
そして、その延長線上に現在の大阪広域生コン協組の問題があります。
大阪広域生コン協組のなかでは会員各社のシェア(出荷割合)に大きな差があります。声が大きい者、力のある者の経営する会員社には大きなシェアが与えられています。 今回、大阪広域生コン協組は20工場を集約すると言っています。工場が多すぎるのであれば、本来、複数の工場を持っている会員社から集約すべきなのに、そうはなりません。 そして、こうした不公平な運営に対し、多くの経営者が不満を持っているにも関わらず「おかしい」という声は上がりません。
協同組合の基本理念は相互扶助。
今の大阪広域生コン協組のどこに相互扶助があるのでしょうか。一部の者による独裁的な運営が続いています。それでも、生コン価格が高値安定し、何とか経営していけるというだけのことです。これが彼らの実態です。大阪広域生コン協組は独裁的な運営をただちにやめ、協同組合の原則に戻り、民主的な運営に変えるべきです。
★新たな一年について★
まだまだ権力弾圧は続きます。裁判闘争も同様に続きます。また、大阪広域生コン協組会員社による権利侵害を跳ね返す闘争では毅然とした対応が必要です。行動力を主にして争議解決に向け、集中して闘っていきます。 昨年以上に今年は厳しい年になります。大阪広域生コン協組は第三者を使ってセメントを止めたり、骨材を止めたり、様々な形で圧力をかけてきます。そういったことに対しても、その都度、迅速な対応をしていきます。
この一年、組織の内部団結をさらに強化し、権力弾圧粉砕・組織拡大・権利侵害一掃の闘いに全力を尽くします。
全日本建設運輸連帯労働組合 関西地区生コン支部
執行委員長 湯川 裕司