「家族クラブあさがお」の取り組み紹介  

 2月19日(日曜日)家族クラブあさがお主催で映画「ここから」の上映会 &交流会を港合同田中機械にて開催。 約100名の参加がありました。

 映画は、女性組合員Mさんの生コンドライバーの一日の仕事の流れが映し 出された。ミキサー車に生コンを積み、固まらないようにドラムを回転させ ながら建設現場まで一日何度も往復する大変な仕事です。
 幼い3人の子ども を抱えたシングルマザーだったMさんは、大型免許を取って非正規雇用の ドライバーとして働く中、連帯労組関生支部と出会い、2007年組合の推薦 で正社員になり、組合活動で知り合った男性と結婚、充実していた生活が2018年関生支部を 襲った弾圧で一変、組合の仲間がつぎつぎと逮捕、再婚相手も職場を追われ労働組合を脱退。 Mさんも解雇された。
 現在は、日々雇用で働きながら関生支部とともに闘う道を選択された 「私はやめない」「だれも悪いことしてないのに」というMさんの強い言葉が心に刺さりま した。

 奈良ブロックの組合員Yさんは、団交を拒否した生コン会社に対する抗議行動に参加して 逮捕、長い勾留で心が折れそうになったとき奥様の叱咤激励、頼もしい励ましの言葉、心に沁 みました。

 ストライキ闘争に参加したことで逮捕された組合員Nさん、奥様が子供たちに逮捕の経緯を しっかりと説明されて、家族でお父さんを信じエールを送る絵手紙、共に闘っている姿に涙 が溢れました。

 ネットやマスコミに悪いイメージを植えつけられた関西生コン、産業別労働組合がどのような活動をしていたか、映画「ここから」をご高覧いただけたらわかります。 弾圧の目的は組合つぶし、組合員や家族への嫌がらせ、組合の社会的イメージダウンです。

 組合員のみなさん、どんなに忙しくて疲れていても、家族と日頃から組合の話をしたり組合から配布された機関紙をみせて、情報を共有して理解を得る努力を心がけていただきたいです。私たち家族クラブあさがおは、家族同士の助け合いで、もしものつらい時を乗り越えていけるよう日頃から家族同士のコミュニケーションの場を作っていきます。

  

 
 第二部 交流会をゼネラル支部 色見委員長の乾杯の音頭でスタート。司会を生コン支部 細野書記長にお願いし、和やかに進行。
 
 映画『ここから』の土屋監督は「この映画の構想を3年前から練っており、主人公を誰にするのかを迷った。Mさんを選んで良かった。この映画はこれまでにない作品になった」と挨拶しました。

 制作者の中央本部小谷野書記長から制作にあたっての苦労話をしていただきました。「昨年の11月終わりから東京を皮切りに10県12ヵ所で上映会を開催し、1000人以上にこの作品を鑑賞してもらっている。報道やユーチューブなどの映像を観て生コン支部の運動はやり過ぎだと思っていた人も、この映画を観て生コン支部の運動の正当性を理解してもらえた。
 労働組合とは弱い者の集まりで、家族の支えがあることで運動することができる。産業別労働運動がどういうものか理解できる作品である」と、映画『ここから』に対する思いを熱く語ってくれました。 映画の感想では多くの人が、「泣ける映画」「家族の犠牲や苦しみが伝わってくる」「家族の支えや仲間との団結が不可欠である」「主人公のMさんの生き様に感動し泣けた」などの回答がありました。

  主人公であるMさんが挨拶。「これまで10ヵ所くらいで挨拶をして映画を観ていますが、ようやく仲間と一緒に映画を観られて嬉しい。今回の弾圧で多くの組合員が組合を辞めた。自身の連れ合いも辞めた。本当に悔しくて精神的にも追い込まれましたが、負けたら終わりだと自分に言い聞かせ、今も生コン支部に結集している。権力弾圧は家族を巻き込んだ非情な闘いであることを、この映画で明らかにしている」とし、最後に「私はこれからも生コン支部の組合員として頑張る」と力強く決意を述べました。

 閉会の挨拶でトラック支部 広瀬委員長が「家族クラブあさがおには、もっと頑張ってもらいたい」との檄もあり、「弾圧にへこたれなければ、組合員がいくら少なくなっても立ち上がり組織を強くする。産業別労働運動をこれまで以上に展開することによって組合員の生活と権利を守ることができる。ともに闘おう」と締めくくり学習交流会が終了しました。

 今回の上映会&交流会は、参加された支部の方々の協力を得て開催することができました。 上映会&交流会を取り組めて本当に良かったと思っています。これからも組合と家族をつなぐ活動を展開していきます。 家族クラブあさがおの活動に対して組合員とご家族のご支援・ご協力よろしくお願い致します。


   2023年4月29日発行 No.31 あさがお通信

     
   記事:家族クラブあさがお