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学習を創造的活動に活かそう

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 教育部では、学習を通じて執行委員や組合員のレベルアップに力を入れています。今月のテーマは「大阪ダブル選挙について」です。

  3月8日、大阪府の松井一郎知事(55)と大阪市の吉村洋文市長(43)が辞任し、知事・市長候補を入れ替えてダブル選に望むと表明した。この動きに対して、「維新包囲網」として国政の与野党の枠を超えて勢力を結集し、大阪府知事選に元副知事の小西禎一氏(66)と、大阪市長選に元市議、柳本顕氏(45)が対抗馬として立候補した。

 今回の選挙は、維新政治に終止符を打つか、都構想を推進するのかが問われた選挙戦であったが、4月7日の開票で、知事選に前大阪市長の吉村洋文候補、市長選に前大阪府知事の松井一郎候補がいずれも当選した。

 そもそも何故現職の知事、市長が任期途中で辞職し、お互いが「クロス」する形でダブル選挙に立候補する必要があったのだろうか。


 ◆クロス選挙にして批判をかわす作戦◆

 発端は、維新の悲願である〝大阪都構想の実現〟に向けて、再び住民投票の準備をしてきたが、協力を確約した公明党との交渉が決裂し、(前)知事と(前)市長は民意を問うとして出直し選挙に舵をきったことである。
しかし通常の出直し選挙なら当選しても任期はあと7~8ヵ月。もう一度選挙をしなければいけない。入れ替わり選挙で当選すれば任期は4年に延びる。つまり「年に二回も選挙」という批判をかわしつつ、十分な任期を獲得するためである。


 ◆強硬な手法に対し批判の声があがる◆

 公職選挙法には、自治体の首長が任期途中で辞職し、その後の出直し選で当選した場合には、その任期を辞職前の元の任期とする規定があり、これは現職が自らの任期を延ばすために、都合よく選挙を仕かけるのを防ぐ目的がある。このことを考えれば維新の「クロス選」の手法は、脱法的で強引な手法である。

 反維新の陣営はこれに対する批判を追い風に、与野党の枠を越えて、打倒維新に向けて結集した。これは当然の流れであり、世論調査でも「クロス選挙」に臨む松井知事と吉村市長の判断に対して理解できないとの声は多かった。


写真1

 
 
 ◆大阪維新は勢いで支持率を上げ勝利◆

 しかし選挙結果がこのようになってしまった背景に、勢いに任せ、反維新・反都構想の内実が練られないまま、選挙戦を闘った反維新陣営の準備不足感がいなめない。

 維新はこれまで「既得権益の解体」「二重行政の解消」「大阪の成長をとめるな」と威勢のいいスローガンと、万博誘致、IR誘致という大技で支持を獲得してきた。


 ◆現象面だけを見ず本質を見抜く目を◆

 我々がこれに対抗していくためには、現象面に振り回されるのではなく、その背後にある本質を見抜く目を持って反都構想の世論をつくり、労働者、市民の目から、万博、IRが本当に大阪の経済にとって有益なことか、大阪都構想が市民の生活、大阪の行政を良くしてくれるのかを問い、そうではないならば、我々にとってのより良い大阪の構想を議論するなかで、来たるべき都構想賛否の住民投票に向けた準備をしていく必要がある。



 【 くさり5月号より 】




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