文化部通信 Vol.28
7月21日、学働館で文化部映画・音楽サークルの取り組みである「SWANY(スワニー)」の上映会が行われました。この映画は、80年代に突如職場を失った幼い女性労働者の日本遠征闘争100余日を共に闘った日本の労働者と在日同胞たちの話です。
アジアスワニーはスキーグローブをつくる会社(本社:㈱スワニー 香川県東かがわ市)。1972年、韓国・益山に工場を作り、多くの女性が働いていました。ここで働く彼女たちは、ほとんどが10代半ばから20代前半の若い女性労働者でした。
学業を続け、家の生計を立てるためにこの会社に就職して働いていた彼女たちは、労働条件を改善するために労働組合をつくり、自分たちの直面していた問題をひとつずつ是正させていきました。
●寝耳に水の出来事と闘う女性労働者たち●
ところが、1989年秋、アジアスワニー社は、FAX一枚で230名全員を解雇。
より低賃金の中国に工場移転を図りました。
一瞬にして職場を失った彼女たちは工場を占拠し、正常稼働を求めて闘いを始めるとともに、労組を代表して女性労働者たちはアジアスワニー本社のある日本へ遠征闘争に出発。そこで彼女たちは、日本で出会った在日韓国人と日本の労働者たちと連帯して、100日余りの闘争を展開していきました。
1989年当時の、韓国の若い女性労働者たちと日本の労働者たちの出会い、そして韓国の労働運動と日本の労働運動の交流は、今も続いています(アジアスワニー労組のあった全北地域の民主労総との交流のきっかけとなった闘争)。
【 くさり8月号より 】