安倍政権は、国民の強い反対で3度廃案になった「共謀罪」法案を、「テロ等組織犯罪準備罪」と名称を変えてこの通常国会で法案成立を目指しています。
この間、強行採決により特定秘密保護法や戦争法(安全保障法)を制定した安倍政権の民意を無視したやり方に警戒することが必要です。
「テロ等組織犯罪準備罪」いわゆる「共謀罪」で安倍政権は、犯罪組織のみに適用するなどと説明していますが、全ての市民が対象となるのは明らかであり、市民の自由や権利が脅かされることになるのです。
具体的には、共謀罪が適用される範囲があいまいで、労働組合や市民団体などの活動が制約される恐れがあります。
また、共謀だけで罪となる行為が600以上に及ぶこと、刑法の大原則からはずれるなど多くの問題があります。公明党は、300に減らすことを主張して成果をアピールしようとしていますが、根本的なものは変わらないのです。
「共謀罪」は、「共謀しているかどうか」の把握を名目にして、室内の盗聴やメールの確認、潜入捜査など、国家による国民の監視が強化されることが懸念されるほか、盗聴法の拡大へと進んでいく危険性がとても高いことを重視しなければいけません。
国会では、東京オリンピック開催のテロの脅威を煽り治安のためとか、暴力団の抗争などを前面に出して国民には必要性と安心をさせる答弁を繰り返したうえ、反対の意見を無視した採決の強行が懸念されます。
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安倍政権は、戦争法に関連する武器輸出原則の規制を緩和しています。「武器」を「防衛装備」と言い換えて国民を騙すなど、安倍政権の「ウソ」の本質を見極め、その本質を暴露していくことが求められています。
私たちは、歴史を振り返り、戦前の「治安維持法」などの制定によって時の政権が権力を拡大し、暴走したことを思い出すことが大事です。国民の権利を奪い、人権が侵害される「テロ等組織犯罪準備罪」すなわち「共謀罪」の法案制定に強く反対して行動することを提起します。
【 記事:武谷書記次長 】