沖縄問題
沖縄県名護市辺野古沖の海上警備業務に過大積算があると会計検査院が指摘したことが報道されている。2015、16年度の契約4件の予定価格は計約83億円で、すべて㈱ライジングサンセキュリティーサービス(東京都渋谷区)が受注していたことが分かった。
この4件の海上警備業務は、いずれも一般競争入札で行われた(当初の入札の前、3社に見積書を依頼したが、2社が辞退)が、ライジングサンセキュリティサービス社だけが応札。防衛局は同社の見積価格をそのまま採用し、予定価格の98%~99%で同社に発注した。業務は、同社の子会社であるマリンセキュリティ社に丸投げしていた。
●ブラック企業と知って契約●
マリンセキュリティー社は、海上で抗議する市民の個人情報の違法収集や燃料油の海中不法投棄、残業不払い・パワハラなど多くの問題を起こしてきたブラック企業である。防衛局は、官製談合に目をつむり実態を知っていながら契約を続けてきたのだ。報道では、国交省の沖縄での警備員の「日割基礎単価」は7500円から1万100円程度であるのに、本件業務では、警備員の日当として3万9千円~9万円も計上していることなどが問題となっている。会計検査院は本件についての監査結果を11月に正式発表する予定である。
防衛局は、過大積算による一部に利益誘導した関係者の責任を問うべきである。そして、この工事にかかわる全ての契約を見直すことが求められる。
そもそも、海上の安全は海上保安庁の仕事なのだから…。
≪参考資料≫
https://mainichi.jp/articles/20171028/k00/00m/040/177000c <毎日新聞社>
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171028/k10011201191000.html <NHK NEWS WEB>
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/32570 <沖縄タイムス>
【 くさり11月号より 】