賃金激減・労働時間増加の劣悪な労働条件!
政府の政策ミスによる深刻なドライバー不足
◇業界の現状比較で労組の必要性知る◇
現在、トラック業界では運転手(ドライバー)不足という深刻な問題が起きており、ドライバーの募集をしても集まらない現状が続いています。
原因としては、若者層の運転免許制度の区分化による自動車離れにより免許を持たない若年層が増えていること。トラック物流業界では、ドライバーが長時間労働であり、その長時間労働に見合った賃金が支払われていないことなどがあります。
私たちが調査した結果によると、
①トラック運転手、27日就労約32万円/月
②バス運転手、18日就労約28万円/月
③タクシー運転手24日就労約23万円/月
といったように、魅力の全くない業界となってしまいました。
その一方で、私たち生コン業界で働く組合員の運転手は平均年収が約600万円です(年収1000万円を超える職場もあります)。他にも、年間休日が(年次有給休暇以外に)125日もあり、人権の保障された働きやすい職場環境が確立されているなど他に類を見ない恵まれた労働条件を実現しています。
また、連帯労組の労働者供給事業で働く日々雇用労働者(非正規)の日額平均額は、支給総額が19500円です(日額の支給総額が29141円にのぼる高水準な職場も存在します)。このような高水準の賃金・労働条件は、生コン業界で52年の運動の歴史を刻む連帯労働組合関西地区生コン支部だからこそ実現できるのです。
◇大型免許取得者が激減している現状◇
昔は、大型トラックの運転者は花形でした。しかし、政府の規制緩和による過当競争の末、ドライバーの仕事は「劣悪な労働環境の象徴」とされ、大型免許を取得する人は激減。その影響で、生コン業界でも運転手不足が発生しています。
今後、私たちは生コン業界独自で展開する「大型免許取得の補助金制度」を活かした取り組みを強化する必要があります。
ドライバーという職業に魅力を失っている若い世代の人たちに制度を宣伝すると同時に「劣悪なドライバーの状況を一変させることができるのは生コン支部の政策運動である」と知らせることこそが、私たち生コン支部の組合員の使命なのです。
【 くさり8月号より 】