近畿生コン関連団体労使懇談会
◆業界再建の動き広がる◆
6月23日、学働館で近畿生コン関連団体労使懇談会が開催された。
冒頭に各地域からの報告が行われ、労使共同での業界再建運動の成果と課題が報告された。とりわけ、京都・奈良地域からは、地域内協組の一元化に向けた協組連合会の実現が目前に迫っており、労使の共同要求である業界再建に拍車がかかり、「奪い合い」から「分かち合い」を目指す、仕組みに大きな期待が寄せられた。
また、広域協組の現状については、協組に新規加盟した神戸地域・淡路地域の業者の共同販売事業の報告と集約斡旋事業の現状、来年4月からの値戻しに関わる出荷指数の判断基準の見直しなどについて報告があった。
これら一連の報告を受け、大阪兵庫経営者会から新執行部体制の報告が行われ、労使関係正常化を強化する決議が、過日の総会において満場一致で確認されたこと、労使共同事業に向けた環境整備委員会の継続実施に意欲的に取り組んでいくことの報告があった。
◆揺るぎない信頼関係を◆
続いて各労組からそれぞれ報告があり、労組連合会の武建一議長からは、大阪兵庫地域の業界内部に蔓延する内部矛盾、生コン輸送運賃引き上げの取り組みが停滞していること、経営者会の組織率アップが必要であるとの指摘があった。
さらに、「業界は歴史に学び、認識を共有化することが必要」と発言。1970年代に集団的労使関係がつくられた時代背景には、労使共通の課題としての産業民主化があった。そのなかで経営者会は争いを先鋭化させない役割を担ってきた。労使紛争が起きない仕組みをどう作るのか、信頼関係をつくるには成果の積み重ねが不可欠であると述べた。
【 くさり7月号より 】