第3回中央委員会
◆ 6・3 関生支部第3回中央委員会(学働館・関生)
関生支部は6月3日52期第3回中央委員会を学働館・関生で開催し、この間の活動総括を行った。国内外の情勢を確認するとともに、17春闘、組織強化・拡大、各地区の生コン業界再建の取り組みについて討議した
●(要約)委員長提起
冒頭、議長を選出。招集役員・中央委員の資格審査報告後、議長が委員会成立を宣言した。
続いて、武委員長がこの間の活動総括と問題提起を行った。
組織強化・発展へ基金を活用しよう
冒頭、100円基金の性格を再確認したい。
これは一つには80年代に合意した「雇用・福祉基金」という側面。もう一つは、現在、労働組合の協力により値戻し・値上げが実現している。そうした協力に対して業界側が資金を拠出するとの側面がある。
では、この基金は何に使うべきか。一つは組織の強化・発展のために活用する。これについて各ブロックで計画を出してほしい。そして、この先安定的に基金が入るようになった段階で福祉の増進・雇用安定のために活用する。現在のように不安定な段階で基金を福祉や雇用に充てると、それが止まった途端、福祉・雇用対策が止まる。よって当面は各協組60%確保に充てる。
資本主義の危機で大国の利害は対立
先日、イタリアでG7が開催された。これについて日本では「参加国が自由貿易の促進に合意した」と報道されているが、実際には違う。米国のトランプ大統領は自国の商品をたくさん売るために「関税を引き下げろ」と言っているに過ぎない。各国の足並みが揃っているわけではない。
さらに、「共和国(朝鮮民主主義人民共和国)への包囲網ができた」と報道されているが、これも事実とは違う。日本では共和国がミサイルを発射するたびに危機感を煽り、軍事力強化の必要性が宣伝されているが、韓国では新大統領の下、「朝鮮半島で戦争はさせない」「南北和解へ努力すべき」との世論が圧倒的。日本も方針転換し、無条件に日朝国交回復を実現し、そのなかで問題解決をはかるべきだ。
また6月1日、トランプ大統領がパリ協定(地球温暖化対策の国際的枠組み)からの離脱を表明。同大統領は国内産業の立て直しと雇用増を公約にしているので、CO2排出の抑制を目指すパリ協定が邪魔になったのだ。他の先進国は一斉に米国を非難。この背景には米国の経済力低下があり、資本主義自体が危機に瀕していることを示している。
一方、日本では安倍政権に反対する運動が大きなうねりとなりつつある。
沖縄では、県民が中心となり「辺野古新基地建設は絶対に認めない」と必死の抵抗が続く。この運動は日本の対米従属関係を変える可能性がある。また、福島では原発によって多くの子どもたちに甲状腺異常が発症。金儲けのために命をないがしろにする政権は許さないとの声が高まる。さらに、日本を戦前の暗黒時代に逆戻りさせる「共謀罪」に反対する声は日に日に大きくなっている。
私たちはこうした声を受け止め、それを運動に転化しなければならない。
労働組合の主導で労働条件の向上を
昨日、広域協組執行部と労組連合会との初の懇談会が開催された。このなかで、トラブルが起きないよう互いに協力することに合意した。大事なのは全てにおいて労働組合がイニシアチブを握ること。そして、それを通じて正常な労使関係、適正な労働条件を確保していくということだ。
近畿全域を見渡せば、関生支部と協力・連携している中小企業の割合が圧倒的に高い。これは、私たちが中小企業の二面性を理解し、それを実践に活かしているからこその成果。また、政策運動によって中小企業が恩恵を体感できていることで共感・支持が広がっている。ここに確信を持とう。
さらに現在、世界各地で資本主義に代わる経済システムとして「社会的連帯経済」が広がりつつある。これは、利益を第一優先にするのではなく、共生・協同、相互扶助を具体化する経済の仕組みだ。人と人とが支えあう社会の実現を目指し社会的連帯経済を広げるために私たちも尽力しよう。
本日の中央委員会では真摯な議論によってこの間の活動を総括し、次なる方針を確認してほしい。
【 くさり7月号より 】