沖縄問題
■「工事が進んでいる」と言わんばかりの式典
4月25日、沖縄辺野古大浦湾の海岸にテーブルが並べられ沖縄防衛局や米軍海兵隊、工事関係者が集まり「起工式」を開催した。参加者全員がボタンを押すと赤いランプが点灯。クローラクレーンが動きだし、石材が入った梱包袋を波打ち際に置いた。埋め立て工事が始まったと報道したいがための式典である。
この日、浜に運ばれた梱包袋は5つ。作業時間も15分。わずかこれだけの作業しかしていないのに「埋め立て工事本格的に開始」と言いたいのだろう。
http://www.asahi.com/topics/word/%E8%BE%BA%E9%87%8E%E5%8F%A4.html【起工式】
■砂浜で消波ブロックの作業確認
4月28日、キャンプ・シュワブの砂浜で生コンクリートミキサー車から型枠に生コンを流し込む作業が行われていることが確認された。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/95330
■うるま市女性会社員殺害事件から1年 4月28日、うるま市内の女性会社員が米軍属の男に暴行・殺害された事件発生から1年が経過した。被害者の父親は「娘を失った悲しみは消えません」と公表した。
軍属の男は殺人や強姦(ごうかん)致死などの罪で起訴されている。「日本で強姦しても逮捕されない(日本の女性は泣きねいりするもの)」ともとれる発言をしている。 「敗戦国」だから何をしてもいいと言わんばかりのコメントである。
■復帰45年…「平和を共有しよう」と沖縄平和行進がスタート
復帰45年の「5・15平和行進」(主催・同実行委員会、沖縄平和運動センター)が開催され、5月12日、沖縄県読谷村役場と県庁前からそれぞれ出発した。
辺野古新基地建設反対など平和への願いを訴えながら、中部・基地コースと南部・戦跡コースを歩く。
2日目の13日は、土砂降りの雨の中、県内外から1411人が歩いた。中部基地コースは宜野湾市立グラウンドまでの14・1キロを歩く予定だったが、大雨の影響で急きょコースを短縮した。
14日、平和行進を締めくくる「復帰45年 5・15平和とくらしを守る県民大会」(主催・同実行委員会、沖縄平和運動センター)が沖縄県名護市の瀬嵩海岸で開かれた。国内外から集まった約2200人(主催者発表)が米軍や自衛隊基地の強化・拡大に反対し、日米地位協定の抜本的改正を求める大会宣言案を採択。ガンバロー三唱で平和への思いを共有した。
山城博治議長(実行委員長・沖縄平和運動センター)は、挨拶で辺野古の新基地建設や宮古、八重山への自衛隊配備計画に触れ、「全県内の基地建設、『戦争への道』を許さない。共にスクラムを組んで平和を守っていこう」と呼び掛けた。さらに「国連人権委員会(ジュネーブで開催)で沖縄の現状について発言する」と報告した。
閉会後、参加者は「新基地建設をやめろ」「県民は負けないぞ」とシュプレヒコールを上げ、瀬嵩の浜を出発。辺野古新基地建設の現場を望む大浦湾沿岸を通り、大浦わんさ派パークまでデモ行進した。
12日~14日の平和行進には、延べ2479人が参加した。終日、異常な数の機動隊員が平和行進の隊列の横に付き、行進しているメンバーを警備しているという様子ではなく、監視しているかの雰囲気のなか平和行進が行われた。
※青年女性部からも平和行進に参加(レポートは青年女性部)
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-494949.html#prettyPhoto[494949]/0/【琉球新報】
■機動隊はさみを使い市民を排除
この日、キャンプ・シュワブゲート前で反対する市民は、腰に帯を巻いて隣の人同士を結んで座り込みをしていた。しかし、資材班優車両がゲート前に近づき、機動隊員が市民を排除する際に麻の帯をはさみで切って強制的に排除した。「機動隊員は安全より工事を優先している」としか思えない。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/97622
■道交法違反を取り締まるよう訴えた市民を逮捕
19日、沖縄防衛局が行うキャンプシュワブ埋め立て工事に使われる資材搬入のダンプカーに道路交通法違反があった。基地建設に反対する市民が、沖縄県警交通課の警察官に取り締まるよう訴えた。数回訴えたが、取り締まろうとしないので警察官の肩をたたき(肩をトントンとした)訴えたところ、離れて見ていた機動隊員が交通課の警察官に確認後公務執行妨害の疑いを名目に市民を名護署に連行した。
この間、米軍基地を示す上でマイクを握り、基地撤去を訴えていた際、片足が基地側に出たところを米軍警備員に羽交い締めにされ、基地内に連行される(米軍普天間飛行場野嵩ゲート前)など、でっち上げ逮捕が続いている。
■全国港湾組合連合会「辺野古土砂運搬拒否」を要求書に盛り込む
5月29日、全国の港湾労働者らでつくる国内最大の労働組合「全国港湾労働組合連合会(以下、労連)」(糸谷欽一郎中央執行委員長・組合員数2万2773人)は、辺野古キャンプ・シュワブ建設工事に使用される土砂の搬出入業務を拒否するよう会社側に求める要求書を業界団体の日本港運協会(久保昌三会長)に提出した。
労連はこれまで、辺野古の新基地建設に対し反対決議や抗議声明を出してきた。今回、労使交渉の対象となる「要求書」に盛り込み、労使問題として新基地建設埋め立て工事に使用される土砂の運搬を盛り込んだ交渉するのは初めて。
辺野古の新基地建設工事には2100万立方メートルの土砂が必要。そのうち8割にあたる1700万立方メートルは県外から搬入される予定(沖縄防衛局の埋め立て申請添付図書で、県外の土砂搬出元として徳之島、奄美大島、佐多岬、天草、五島、門司、瀬戸内の計7地域)になっている。
要求書で労連は、新基地建設は県知事の岩礁破砕許可を得ずに国が強行している「違法行為」であるとし、違法行為に労働者を加担させないよう求めている。
具体的には
(1)使用者団体として政府の違法行為を看過しないこと
(2)辺野古新基地建設に伴う土砂等搬出入荷役作業等についてすべての会員店社に対し行わないよう指導徹底した上で禁止すること
とし、団体交渉権に基づく労使協定の締結を求めている。
■辺野古新基地着工1ヵ月
25日、沖縄防衛局が埋め立ての第一段階となる護岸建設工事に着手してから1ヵ月が経過した。防衛局が作業を進めているのはシュワブ北側の「K-9護岸」と呼ばれている。工事は採石が波打つ際から沖の方へ30~40メートルほど延びている。
ダンプカーで砕石を搬入。大型クレーンが砕石を移動した後、ショベルカーで護岸を造成する作業が1ヵ月間続いている。
クレーンの先に付けられたカゴに採石を入れ護岸に投下されるたび粉じんが舞い上がり、夕方、潮が満ちてくると積み上げられた採石の周りの海水が白く濁っていることも。確認されている。
沖縄県は、岩礁破砕申請の期限が3月末に切れてから工事を進めている沖縄防衛局に対して、再度申請をするように行政指導した。また、7月にも工事を差し止める訴訟を起こす方針を固めた。併せて工事停止の仮処分を申して立てる予定だ。
投下されている採石は洗浄が不十分であり、本来なら現場内(キャンプ・シュワブ内)に採石洗浄設備が必要なはずである。また、工事されている「K9護岸」の県設現場付近には汚濁防止膜が設置されていない。防衛局は環境アセスなどを提出しているが、形だけに過ぎない。基地建設を進めるためには環境破壊をしてもお構いなしなのである。
高江のオスプレイパッド建設の時も同じであった。
やんばるの森も大浦の海も希少生物が豊富で、ここでしか生息しない生物のいる場所。安倍は、それを未来に残すことなく、埋め立てや開拓をして戦争できる国へと進めている。
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-492159.html【琉球新報】
https://www.youtube.com/watch?v=6FoAiDE9oE0【採石投下作業動画】
http://www.qab.co.jp/news/2017052590882.html【QABテレビ 2017.5.25】
国は強行的に基地建設を進めようとしていると同時に、また国会では「共謀罪」を通すことに躍起になっている。
安倍政権は、私たち市民が「米軍基地や原発・共謀罪などはいらない」と声を上げているのに耳を貸さず、アメリカの言いなりになっている。
米韓合同演習を行い共和国を恫喝。それに対しミサイル発射や核実験を行った共和国が悪いとマスコミを使いキャンペーンをはり片方のみを悪者に仕立て上げている。また、ミサイル発射された時に東京メトロを10分間停車させ、利用客の足を止めさせ共和国に対しての不快な感情をわざと煽っている。
沖縄基地問題では、国に都合の悪いことは一切報道しない。報道するのは「基地建設が進んでいる」ことのみであり、国が犯している違法行為(岩礁破砕申請期限切れや設計変更など)は報道されず、数えればきりがないほど違法なことをしている。
私たちは、辺野古新基地建設を反対すると同時に国が違法に進める工事実態を暴露していく。
≪記事:現地闘争団≫