「建設産業における労働時間短縮推進要綱(建設省要綱)」を武器に画期的な公共工事の「週休2日・現場閉所」を実現させた戸田ひさよし市議。今度は守口市門真市消防組合の発注工事でも同様の成果を獲得した。戸田氏に話を聞いた。
―門真市での成果とは?―
建設省要綱は、週40時間労働制への円滑な移行と建設産業における労働時間短縮を目的としている。建設省として講じるべき支援措置を明らかにするため、1997年に策定されたもの。これは公共工事の発注者に対する要請で、具体的な措置として「週40時間労働制に対応した工期と積算の実施」「公共工事週休2日・現場閉所モデル工事の実施」などを挙げている。しかし、実際には、公共工事現場の週休2日は全く実施されなかった。
私自身、最近になって建設省要綱の存在を知り、門真市議会で提起。関生支部役員の協力を得ながら門真市発注工事の週2日閉所の実施を約束させた。
―今回の成果は?―
門真市での成果を引き継ぐ形で昨年末の守口市門真市消防組合議会で週2日閉所を約束させた。
その前に、同消防組合の担当課職員と何度も打ち合わせを行った。門真市での先例があるとはいえ、守口市と門真市が合同で形成している消防組合なので、守口市側の顔色をうかがって曖昧な答弁しかしない危険性もあった。そこをうまくリードして短い期間で答弁をつくらせることができた。
この時点で同消防組合発注工事としては「?島・千石統合庁舎建設工事」が予定されていたが、同工事で週2日の現場閉所を確認。以降の発注工事も同様の対応になる。
―今後この成果を広げるには?―
大事な点はたった一人の議員の提起でも公共工事の「週2日閉所」は実現できるということ。加えて、関生支部のようなコンプライアンス調査に取り組む労働組合とタッグを組み、自治体担当者にレクチャーすることで彼らの意識を変えることができる。「安心・安全な公共建造物をつくる」ことは自治体・市民にとっての共通課題であり、週2日閉所は工事現場での不正行為をなくすために不可欠だとの説明に反論の余地はない。
この成果を全国に広げよう!
【 くさり5月号より 】