社会的連帯経済を目指して3・25シンポジウム
3月25日、「社会的連帯経済を目指して3・25シンポジウム」が学働館で行われた。会場は関東をはじめ全国から訪れた学者、経営者、労働者など多くの参加者で開催された。
資本主義が終焉へと進んでいくなか、大きな矛盾が頻発。その矛盾は弱いもの、発展途上国や労働者に全て転化されている。弱肉強食の資本主義に対抗するため、世界各地で「社会的連帯経済」「共生・協働」への取り組みが大きな広がりを見せている。
学働館学長である本山美彦学長の後、シンポジウムの発起人である津田直則桃山学院教授は「日本では、協同組合・農業組合・生活協同組合・NPOなど非営利事業体は存在しているがうまく機能していないところが多く、また個々別々でありそれらをつなげネットワーク化していく必要がある」と提起された。
■非営利組織の発展と基礎を築くために…■
パネリストの関生支部武建一委員長は、弱者である中小企業と連携し、適正な取引価格を実現する「産業の民主化」を提起。
地域と共同の研究センターの向井氏は、販売だけでなく、生活協同組合のあり方を研究。岐阜・三重・愛知合同で学習討論を開催。トップだけでなく現場職員参加でより深い連携を構築している。にいがた協同ネットからは、日本ではあまり進んでいない労働者協同組合に着目。労働者自らが出資、労働、経営する枠組み作りを行っていると発言された。
また3月7日、神奈川県生協連が設立、83団体約300万人が組織化されたとの報告に会場では大きなどよめきが起こった。
シンポジウムでは、プラットホームとなり得る組織の構築とネットワークの必要性が確認された。
【 くさり4月号より 】