●今月のテーマは「選挙・改憲」です●
◇安倍政権のやりたい放題になっている日本◇
日本情勢は、混沌としている。自公政権はアベノミクス成長戦略として、ギャンブル依存症対策など十分な審議もなく12月15日カジノ法案を可決。辺野古では沖縄の民意を無視し工事を再開するなど、強硬政策を続けている。
■自公政権は強行しTPP法案を採決■
自公政権は、TPP法案を野党が反発するなかで、11月4日の衆議院で強行採決。12月9日、参議院でも採決した。TPPはRSEP(東アジア地域包括的経済連携)、ADB(アジアインフラ投資銀行)など、中国中心になりつつある経済を日本、アメリカ中心の枠組みに再構築するため設立しようとしている。関税を引き下げ、資本家がお互いに投資しやすい環境をつくるものであり、その犠牲は農家、小規模事業者、中小企業に転嫁される。
そのようななか、米大統領となったトランプ氏は、TPPに参加しないことを表明。アメリカの不参加表明に、発効は現在絶望視されている。
■トランプ氏出現で防衛費がふくらむ
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またトランプ氏は、外国駐留軍の撤退にも言及。安倍政権は中国、共和国からの脅威にかこつけて防衛費5兆円突破。9・11以降増え続けている軍事費を減少させようとしているアメリカの肩代わりとして、今後10年間で22兆6670億円の武器を買うことをすでに合意しており、トランプ氏の出現によりこの動きは一気に加速。改憲を目論んでいる。
■近い将来日本が少子高齢化社会に■
現在1億2000万人の人口が2060年には8600万人、高齢化率は23%から40%に跳ね上がる。社会保障費は116兆円から148兆円に。1990年には、5人がひとりを支える時代から3人がひとりの時代に。無駄をなくしていく取り組みも必要であるが、なぜ人口が減るのかということを考えるのが重要だ。
■大企業重視から国民重視に転換を■
主体性の多様化から結婚しない、子どもを作らないという人が増えているのも事実であるが、結婚したくても結婚できない、また子どもを作りたくても、収入がないため作れない人が激増しているのも事実である。
国家主導で賃上げのパフォーマンスをしてはいるが、恩恵を受けるのは大企業の正規労働者の一部に限定され、下請け業者など中小企業で働く労働者に還元されることはないのが現状である。労働者の99%、大多数は中小企業で働く労働者であり、ワーキングプアといわれる低所得者層は4人にひとりと言われている。
中小企業で働く労働者が団結し、あるべき賃金、あるべき労働条件確立のために立ち上がらなければならない。
【 くさり2月号より 】