■業界崩壊の危機から■
近畿生コンクリート圧送協同組合(近圧協組)は、昨年12月22日に臨時総会を開催し、新たな役員体制を確立。再スタートしました。
近圧協組は、ゼネコンから生コン圧送料金が買い叩かれ、破産・倒産・閉鎖などで事業者が減少し、保有ポンプ車両も老朽化が進行。そこで働く労働者の賃金も下がっていくという状況のなか、生コン圧送料金の見直しと業界再建ため、16年前に本格始動しました(当時は大阪生コンクリート圧送協同組合)。
一方、当時、業界崩壊の危機を感じた圧送労働者が結集して大阪コンクリート圧送労働組合(現・近圧労組)を結成。関生支部などが全面的に支援し労使が協力して活発な運動を展開した結果、生コン打設料金適正化と業界再建が進みました。
■本来の使命果たさず■
しかし近年、前理事長を中心とする一部の人々が「民主主義」と称して多数決を優先し、理事会決議を「錦の旗」に問題を不問にするなど、少数意見を封殺する「形式的な民主主義」が蔓延していました。
協同組合は本来、共生・協働、相互扶助を理念とし、中小企業が大同団結して大企業との取引条件の改善と適正打設料金収受、共同受注などの共同事業を実施。それ各事業者の経営を改善し、業界秩序を確立するのが役割です。
近圧協組がこの理念を忘れかけていたため、私たちは協同組合の体質を改善させ真の民主化が必要と考え、昨年から各圧送業者に民主化の呼びかけを行ってきました。その結果、新たな役員体制が確立されたのです。
■労使の協力が不可欠■
生コン業界と同じく圧送業界でも、労使が協力すれば業界安定の道筋が確立されるということは歴史が証明しています。今後も近圧労組と関生支部は協力しながら圧送業界の発展に力を尽くし、そこで働く者の労働条件・地位向上を目指していきます。
【 くさり2月号より 】