= 第1回中央委員会 =
〇秋季年末闘争に全力を〇
関西地区生コン支部は11月19日、第52期第1回中央委員会を学働館・関生で開催し、今期の運動方針について議論した。執行部は国際・国内情勢を分析し、秋季年末における重点課題である生コン関連業界の正常化や組織拡大について提起。その後、各ブロックからの活動報告を受けて討議し、全体で確認し合った。
冒頭、議長に代議員(三田ブロック)を選出。招集役員・中央委員の資格審査報告後、議長が委員会成立を宣言した。
続いて、武委員長が国内外の情勢と今期の運動方針について問題提起を行った。
(以下、要約)
■トランプの勝利、労働者には好機■
今、世界で話題になっているのは米大統領にトランプが当選したことだ。米国の大手マスコミのほとんどは「反トランプ」キャンペーンを展開していた。それにもかかわらずなぜ彼が当選したのか。この背景には米国内における支配者と被支配者との対立・矛盾がある。
8年前、オバマが大統領に就任したとき、米国民は「オバマ政権は労働者の利益を守ってくれる」と期待した。しかし、実際にはその期待を裏切り、米国はこの8年間戦争ばかりしてきた。既成の政党・政治に対する大きな不満がトランプ支持につながった。
私たちからするとトランプが大統領戦で掲げてきた政策を実行してくれた方がよい面がある。トランプは海外に駐留する米軍の規模を縮小すると言っている。これは沖縄の基地撤去や辺野古新基地建設中止につながる。さらに、TPPについても離脱を明言している。私たちにとって好機だ。
■逃げ場ない安倍政権、戦争で危機打破■
日本では安倍政権の政策が次々に破綻している。
デフレ脱却を目指して日銀が国債を買い取るという手段をとった。しかし、全く効果が出ていない。また、財政出動を行っているが中小企業の経営は一向に改善せず、「官製春闘」を必死に演出しているものの、賃上げはごく一部の大企業労働者に限られている。経済的な行き詰まりを打破するため、ベトナムやトルコに原発や新幹線を輸出しようとしているが、これも思うようにいっていない。
だからこそ安倍政権は戦争によって活路を見出そうとしている。南スーダンで自衛隊が「駆け付け警護」を行うことが決まったが、これは実質的な武力行使に他ならない。そこまで支配層は追い詰められている。
■労組の行動力で、健全な業界を!■
生コン関連業界の現状はどうか。大阪地区では生コン値戻しが進んでいる。広域協組は来年4月に18500円/?を打ち出す予定だ。これは私たちの協力があってこその成果だ。
一方で課題もある。広域協組執行部は「労働組合と協力する」と言いながら別の場面では対決姿勢を露わにするなど労使の信頼関係を損なう行為を行っている。6項目を実行させ、姿勢を改めさせなければならない。
◇広域協組への6項目の提言◇
①労働組合との協力関係
協
②同組合の品位を汚さない
③理事職は公人職であり、私的利益は慎む
④生コン経営者会への全社加入
⑤労使の協力関係を内外に公表する
⑥ミキサー・バラセメント輸送の運賃引き上げ
Mコンクリート社の問題では、協組の肩書きを利用して当事者ではない人間が介入し、会社を乗っ取ろうとしていることが事の本質だ。そんなことは許せないということで中原副委員長を社長に据え、監視活動を継続。話し合いでの解決を目指すが、協組の出方によっては自主営業を行う。
生コン輸送では運賃引き上げが課題。大型一日6万円を目指して取り組む必要がある。また、バラ輸送では先方引取の廃止と運賃引き上げが課題だ。
圧送業界は立て直しが急務だ。今、圧送業界では一部の業者だけが利益を得て公平性が確保されていない。私たちはこれまで何度も「民主的な運営に改善すべき」と提言してきたが聞き入れられなかった。そして、12項目の改革案を示したがこれも実践されていない。私たちの行動によってこれを実施させる必要がある。
こうした政策運動に全力を注ぐとともに、万余の組織建設に向けて拡大活動に集中しよう。
さらに、中央本部から「沖縄現地闘争カンパ」が呼びかけられている。これは各支部がローテーションで辺野古・高江の闘いに参加するための体制づくりだ。積極的に取り組もう。
★北大阪A ブロック★
今期は分会単位で責任を持った拡大活動を行い、最低5企業の拡大を目指す。争議ではM社への行動を継続し、成果を得ている。10月29日に公然化したO分会が挨拶(当該)。
★北大阪Bブロック★
組織拡大では「組織部まかせ」を変え、全組合員が動ける体制をつくる。また、Cコンクリート社・K輸送社・F生コン社で人員補充を獲得。2社で女性専用トイレを設置。
★市内ブロック★
重点とする3工場を含めた14企業18工場の政治地図の点検を行い、責任者を配置する。目標を設定し、調査・オルグ。また、プロジェクトチームを編成して前進しない班のサポートに入る。
★東大阪ブロック★
前期は人間関係のつながりを活かして生コン関連の組織拡大を実現させた。今期はブロック組合員の知人・友人などの人間関係をもう一度点検し、組織拡大に活かしていく。
★阪南ブロック★
現在、業界再建・アウト対策として継続した取り組みを行い、成果を挙げている。組織拡大については前期に引き続きターゲットを1社に絞って取り組んでいく。
★南大阪ブロック★
複数の対象者と接触し、不満を聞いたり世間話ができる関係をつくっている。地域60%以上の組織率達成に向けて奮闘する。また、M組闘争の完全解決に向けて取り組んでいく。
★和歌山ブロック★
生コン関連で5社のターゲットを設定して3月末公然化を目標に取り組んでいる。Aゴルフ闘争では各ブロックから支援を受け、抗議行動を展開。来年1月までの解決を目指す。
★奈良ブロック★
前期に引き続き業界再建と連動させた組織拡大に取り組む。また、来年7月に打ち出す生コン価格17200円/
?の収受実現に向け、3協組の一本化を最重点課題として取り組む。
★京津ブロック★
京津地域全体で60%の組織率を目指す。また、京都・洛南地域4協組で連合会の形成に向けて取り組むとともにブロック組合員のレベルアップを図る。K生コン闘争解決を報告(当該)。
★湖東ブロック★
武委員長の尽力もあり、A分会ではようやく正常な団体交渉ができるようになりつつある。業界再建・アウト対策では継続して創意工夫した取り組みを行っていく。
★神戸ブロック★
アウト5社の協組加入に向け、現在も継続して取り組んでいる。今後、一層取り組みを強化する。組織拡大については、生コン・圧送の4社を対象に継続的なオルグを展開している。
★播但ブロック★
アウト5社の協組加入に向けて、継続した取り組みを行っている。少しずつではあるが目に見える成果が上がっている。今後も継続して対策に取り組んでいく。
★三田ブロック★
今期は全ての日々雇用組合員の本勤化を目指す。また、協組内60%の組織率達成に向けて拡大活動に臨む。輸送運賃を引き上げ、それを生コン価格適正化の圧力バネにしていく。
★朝日ブロック★
高齢者雇用対策の一環として送迎バスの運転業務(1名枠)を確保することができた。各地域でも高齢の労働者が働く場の確保に向けて協力してほしい。越冬支援の協力を呼びかけ。
【 くさり12月号より 】