= 「バラ専」とは? =
バラセメント輸送・コンクリート圧送業界に携わる7つの労組と業界団体である近畿バラセメント輸送協同組合は、中小企業の経営安定・労働者の雇用・生活を守る業界秩序の確立を目指して、2000年10月1日に「不況打開・バラ輸送・圧送業界危機突破総決起集会」を開催。
この集会では、「バラ輸送・生コン・圧送業界など中小企業の業界は、個別の努力では限界に達し、大同団結以外に生きる道がない」ことを訴え、「①セメントメーカーに適正運賃を求め、共同輸送センターの確立などバラ業界の自立に向けた取り組み、②ゼネコン・販売店・生コン業者に対して圧送業界は適正料金の実現と過剰サービス抑制を求め、③バラ輸送・圧送業界で働く仲間の雇用・生活確保に向けた、統一対応・統一行動など」を提起し、「座して死を待つより、立って闘うこと」を呼びかけた。
この決起集会には、1200名が結集した。
2000年12月22日から26日にかけて、連帯労組・近畿セメント支部・生コン産労は、バラ輸送業界の健全化を訴え、セメントサービスステーション(セメントを積み込む施設)25カ所の政策ストライキを敢行した。
この行動を受けて、12月27日に大阪兵庫生コンクリート工業組合、大阪広域生コンクリート協同組合、神戸生コンクリート協同組合、大阪兵庫生コン経営者会と関連労組が協議し、2001年1月までに労使各代表よる専門委員会を設置することで合意した。この専門委員会を「バラ専」という。
バラ輸送問題(①適正運賃の収受②先方取引車対策③サービスステーションの共同利用)を解決するために、2001年1月に第1回専門委員会(バラ専)が、大阪兵庫生コンクリート工業組合、大阪兵庫生コン経営者会、大阪広域生コンクリート協同組合、神戸生コンクリート協同組合、神明生コンクリート協同組合、近畿バラセメント輸送協同組合と関連労組が参加して開催。それ以降も継続して協議を重ねた。
しかし、2005年の権力弾圧以降、セメントメーカーの妨害などで2006年2月の第23回バラ専以降中断していたが、2009年9月に再開。バラ輸送問題の具体的解決策として適正運賃(トンあたり510円のアップ)の設定などに合意したものの、実行段階にあった2010年11月以降、現在に至るまで中断されたままとなっている。
関西生コン関連労働組合連合会は、生コン業界の長年にわたる過当競争のツケを負わされているバラセメント輸送業界の再建に向けて、上述した関連業者団体に「バラ専」再開を強く求める取り組みを強化している。(「くさり10月号」№810を参照して下さい)
【 記事:武谷書記次長 】