= 日韓民衆の連帯強化 =
■ サード配備に反対
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8月14日から16日まで日韓平和連帯・訪韓団17名がソウル市を訪問しました。
1945年8月15日に日本が敗戦し、朝鮮半島が植民地支配から解放されてから71年が経ち、朝鮮戦争停戦協定締結から63年目を迎えたなかで、韓国政府は共和国のミサイル攻撃に備えて国内に高高度ミサイル防衛システム(TAAD・サード)を配備すると発表。そして星州(ソンジュ)郡の星山里を配備候補地に選定したところ、地元では郡を挙げて猛反対しています。
8月14日にはソウル市庁舎前広場で「サード反対汎国民大会」が開催されました。大会には星州の住民はじめ約1万人の市民が参加。ソンジュ農民会の李ジェドン会長は、「サード反対の闘いが全国に広がっている。ホワイトハウスに向けた10万人署名も成功した」と報告し、星州住民の闘いへの支援を求めました。
これ以外に、光化門広場での「平和と統一のための1000人代表者円卓会議」、日本大使館前での韓日「慰安婦」合意を批判する「ナビ(蝶)文化祭」にも参加しました。
■ 訪韓団代表が発言 ■
翌15日は、大学路で「光復71周年―朝鮮半島の平和と自主統一のための8.15民族大会」に参加。
平和フォーラム藤本共同代表は「安倍政権は日本を戦争できる国にしようと躍起だ。私たちはこの策動を阻止するために闘っている」と語りました。午後は、国会議員会館で「国際平和討論集会」に参加し、日韓平和連帯の山元共同代表が「京都Xバンドレーダー配備とサードミサイル」について報告。
東北アジアに戦争の危機が迫っていると指摘しました
毎年、「停戦協定を平和協定に!」を掲げ朝鮮半島の平和統一を求めて大阪で開催している日韓平和連帯主催の集会を今年は7月27日にエル・おおさかで開催した。
今年は、韓国から反戦平和国民行動の執行委員長であるキム・ウンジンさんを招き、講演してもらった。
■ 1500人がミサイル配備に抗議 ■
韓米両軍は7月13日、「共和国の核・ミサイル脅威」に対応するためとして米最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(TAAD・サード)」を韓国南部慶尚北道星州郡に配備すると正式に発表。これに反対する住民ら1500人が7月14日に星州郡庁前でキャンドル集会を開き、「絶対に星州にサードを配備させない」と政府・与党に強く抗議した。キム委員長からこの集会には中・高校生も大勢参加しているといった状況が説明された。
さらに、「真の平和を実現するには米国のように口で言うだけではなく、敵対的で挑発的な姿勢を改めていくことが肝心。朝鮮半島の分断から相互交流へと流れをかえ、国民に利益を還元するために武器を使わないことが必要だ。大事なことは平和協定の当事者に米国が参加すること、そして、協定締結国が協定履行の義務を負うことだ」と話した。
■ 国境を越えた民衆の連帯を! ■
いま、日本では軍事力強化がはかられ、東アジアで新冷戦構造がつくられようとしている。米国は、自国の軍事力強化とあわせて周辺国の軍事力強化を促している。朝鮮半島の平和統一と東アジアの平和はひとつのものであり、韓米日の軍事同盟強化に対抗するには韓日民衆の連帯強化が不可欠である。
集会の最後には8月15日にソウルで開催される国際平和フォーラム結成に向けてともに取り組むことを確認し合った。
【 くさり9月号より 】