「くさり」 2006年1月号
反弾圧・産業政策推進へ 〜 12・16全国統一ストを決行 〜
中小企業運動つぶしに反対して 〜 12・3決起集会 1306名の熱気 〜
各界、関係団体あいさつ
・ 生コン関連協同組合副理事長
・ 主任弁護士
・ 中小企業組合総合研究所代表
・ 近畿バラ輸送協同組合理事長
・ 連帯労組中央本部執行委員長
連帯メッセージ(抜粋)
武執行委員長・新年のあいさつ
連帯ユニオン女性部 あさがお 通信
カンボジア・ハーフマラソン 〜 子どもたちに衣類・履物を贈る 〜
連載Rブロック版(神戸)
・ ブロック長は2匹の愛犬家
・ 富山・黒部の旅
反弾圧・産業政策推進へ 〜 12・16全国統一ストを決行 〜
全国150以上の職場でスト 連帯労街中央執行委員会は、大会決定の全国統一ストライキを指令。12月16〜17日、全国すべての支部・分会で、(1)不当な権力弾圧中止と仲間の即時釈放、(2)関連産業における「コンプライアンス(法令遵守)」経営と最低労働基準の確立、(3)耐震偽装夢件の首福解明と再発防止策、(4)各支部の秋期年末要求の実現を要求し、統一ストを実施した。 今回の全国統一行動は、連帯労組結成以降、初の統一スト。新潟・埼玉・千葉・神奈川・東京・静岡・愛知、そして近畿一円の府県を含め、全国13の都府県で7支部の仲間が150以上の職場で統一行動に立ち上がった。 関西地区ではこの2日間、総数218分会822名が統一行動を展開。各支部・ブロックが創意工夫をいかして関連業界や行政への要請行動、旗・ゼッケン・ビラを駆使した地域や職場・各ターミナルでの情宣行動、業界再建への産業政策運動などに集中して取り組み、17日夕方、生コンプラントで報告集会を開いた。 行動の成果を06春闘へ 集会では、長期勾留を闘い抜き、2日前に保釈されたばかりの武谷執行委員が挨拶。「皆さんのご支援と運動で何とか年内に戻れた。なお拘束されている3名の仲間を一刻も早く取り戻すよう全力を」と訴えた。 各ブロック代表が2日間の行動内容と成果を報告した後、小谷野書記次長が統一行動の成果を集約。行動を背景とした成果の特徴として、鹿島レミコンで過積載など違法運行についての謝罪文を勝ち取ったこと、静岡で来春に協同組合とのセミナー開催を合意したこと、関東一円でスーパーゼネコンから「土曜日稼動の規制」の回答を得たことなどが報告された。 これら成果の特徴が、労働者と中小企業の唯一生きる道を圧殺しようとする資本と権力の野望を打ち砕き、闘う力と団結の姿を遺憾なく社会に示したこと。統一ストの成功を来春闘に連動させ、組織と運動の飛躍的な発展をめざすことを契りあった。 |
▲反弾圧・土曜稼働反対のアピール。一番上の写真は生コンプラントでの報告決起集会。 |
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中小企業運動つぶしに反対して 〜 12・3決起集会 1306名の熱気 〜
12月3日午後、全国各地から1306名が森ノ宮・アピオ大阪の大ホールを埋め尽くした。決起集会は、「生コン関連産業の中小企業運動つぶし反対」「長期勾留者の早期釈放」を共通テーマとして、生コン産業政策協議会の労働3団体と近畿生コン関連協同組合の労使が呼びかけて開催。会場に入りきれない仲間がホール外でも待機するなか、労使、弁護団、弾圧被害家族の各代表が次々に権力弾圧の不当性と産業政策闘争強化、仲間の早期釈放を訴えた。 集会は、武執行委員長からのメッセージが紹介された後、関連業界・労働組合・政党・議員代表の連帯挨拶を受けて労使の共同アピールを採択。会場から中央大通り・谷町筋を北上し、大阪府警前で不当弾圧反対のシュプレヒコールを響かせた。 |
いかなる弾圧でも運動は止められない 集会は、武洋一連帯労組関生支部副委員長の司会で進行。労使による本集会を契機に、中小企業と労働者の共存策であり建造物の安全。耐久性を追求する産業政策闘争の発展と長期勾留されている仲間の早期奪還をめざす決起の場に、と呼びかけた。 主催者を代表して挨拶にたった加来洋八郎全港湾大阪支部執行委員長は、権力弾圧の狙いが業種別運動と反戦平和運動つぶしであることがより明らかとなったこと。だが、今回の弾圧は結局は失敗に終ったことを指摘。その理由として、弾圧下にあっても関生支部が業種別運動の中心的な役割を担い、関連労組の共闘と運動が一層前進しようとしていること。さらに大きな運動で「弾圧は大きな失敗であった」という結果をつくることを訴えた。さらに、多国籍企業中心の規制緩和=「構造改革」は急速に貧富の差を拡大させ、JR尼崎脱線事故や耐震強度偽装事件など国民の安全・安心を脅かしていること。労使の連携で大企業との対等取引関係の確立と品質・安全確保を一体的に追求する業種別運動こそ正義の闘いであることを呼びかけた。 仲間の早期釈放へ社会的運動をひろげ 続いて、政策協議会を代表して岡田広志生コン産業労組執行委員長が決意を表明。弾圧の渦中にある生コン業界は、大幅な出荷減と競争原理による販売価格の下落を要因に、各地区協組が崩壊の危機にあること。業界安定には、労使双方が共通の政策課題実現へ真剣に取り組むことが不可欠であることを強調。刑事弾圧・長期勾留という異常事態に対し、政策協議会としても早期釈放にむけた運動を社会的に取り組む決意を示した。 近畿生コン関連協同組合副理事長からは、「生コン関連産業の中小企業運動つぶしに反対し、仲間の即時釈放まで活動する」決意を表明。続いて弾圧事件を担当する弁護団の主任弁護士が、今回の刑事弾圧事件の本質と現状を報告。武執行委員長からのメッセージを書記長が代読した。 労使の共同事業を追求 サムルノリで会場を和ませた後、関連業界や労働組合、政党、議員の代表が次々と連帯挨拶。「生コン業界は、中小零細企業が大半。労使協調で取り組まねば企業も業界も成り立たない。業界としても、早期釈放への署名運動を展開している」中小企業組合総合研究所代表。「共同事業のあり方は労使の死活問題。座して死を待つことなく、危機打開の運動を」近畿バラ輸送協同組合理事長。 弾圧被害家族を代表して、家族代表が切々と連帯アピール。悲しみと怒りの声に、参加者の涙を誘った。集会は、共同アピールを提案・採択した後、長谷川中央執行委員長が閉会の挨拶。中小企業の再生運動と仲間の早期釈放を求め、年末から来春闘へ全国統一ストを構えて闘う決意を示し、デモ行進に移った。 |
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各界、関係団体あいさつ
● | 生コン関連協同組合副理事長 事態は大企業中心の産業構造から、協同組合化を通して中小企業が大企業と対等に取引きできる構造に転換される運動の渦中で起きた。 弱者たる中小企業運動に対する規制の強化や競争原理の押しつけは、大企業のみの利益を優先するとともに業界の古い体質を温存する。さらに、安全施工や品質管理、安心・安全なコンクリート構造物の消費者への提供を阻害するものであり、耐震強度偽装問題がそれを象徴している。連合会は、生コン関連産業の中小企業運動つぶしに反対し、仲間の即時釈放まで活動することを決意する。 |
● | 弾圧事件弁護団・主任弁護士 今回の刑事弾圧事件は、関生支部がまさに命をかけて闘ってきた産業政策運動に対する弾圧であると言わざるを得ない。大谷・旭光事件の本質は、両社が大阪広域協組への加入手続きをとることを関生支部や関西生コン関連中小企業懇話会に誓約していた。関生支部をその誓約の保証人としていたにもかかわらず、04年9月末までに行なうべき広域協組への加入手続きをとらなかった。そのことに対して約束を守るように要請行動を行なったことが「強要未遂及び威力業務妨害」として逮捕・起訴されたのが今回の事件である。「約束通りやって下さい」という要請行動がなぜ、強要罪になるのか。約束の履行を求めるのは、産業政策運動を推進する労働組合の当然のあり方である。被告人のみなさんと弁護団の主張の根本はここにある。 労働運動に対しては、その手段や方法が妥当な場合には決して刑事罰を受けないというのが刑法の基本的考え方である。まさに、関生支部が労働組合運動として展開し、約束の履行を求めるという当然の要請を行なったことに対する刑事弾圧である。 長期勾留が続くなか、保釈を認めようとしない検察側の理由は「罪証隠滅の恐れ」だという。だが被告人には、「罪証隠滅の恐れ」も隠滅すべき罪証もまったくない。事実を争っているから、否認しているから「罪証隠滅の恐れ」があると判断するのは、日本の裁判で最も大きな問題で「人質司法」と呼ばれる。 私たちは、権力弾圧を恐れる必要はないが、あなどってはいけない。さらに、新たな刑事弾圧を加えてこないという保障はない。今後も厳しい闘いが続くが、最終的には中小企業と労働者の団結で生コン業界の産業基盤が確立されるであろうし、ぜひとも達成しなければならない。 |
● | 中小企業組合総合研究所代表 労使の政策懇談会を通じて労組と経営者が手をつなぎ、近代的な生コン産業をめざしてきた。今回の事件で市況が悪化するなか、労使が協調して「安売りはしない」こと、適正価格を掲げ付加価値を高めて販売するよう業界の安定をめざしている。 そのなかで、武委員長が社会的信頼を確立するために提起していたマイスター塾を05年10月、初めて開講。今後、業界で活躍する人材の育成をめざしている。生コン業界は中小企業というより、大半が零細企業。労使が協調して取り組まねば、企業も業界も成り立たない。耐震強度偽装問題で、鉄筋の厚さや本数ばかりが問題にされているが、どのようなコンクリートを打っているのか疑問が残る。鉄筋と生コンの関連で、どのように設計・施工されていたのか、特に関心のある問題だ。 労使が諸問題を協議し、業界と生活を守らねばならない。これだけ多くの人が結集されていることに、私たちも励まされる。労働側のみに苦難を押しつけるのではなく、経営側も努力して労使双方で解決したい。 |
● | 近畿バラセメント輸送協同組合理事長 今回の刑事弾圧と長期勾留で、労使共同で取り組んできた中小企業の共同事業にも大きな影響を与え、個々の企業にとっての死活問題となっている。我々中小企業といえども、座して死を待つことなく、自らの危機を打開する決意で業界再建と共同事業を推進する決意だ。燃料も高騰し、排ガス規制で高価な車輌も購入しなければならない。こうしたなか、いかに生き残るべきかを考えているが、皆さんのご支援をよろしく。 |
● | 長谷川武久連帯労組中央執行委員長 本集会に1306名という多くの仲間に参加頂き、闘う熱い決意を共有する場となった。今回の弾圧で、これまで築いてきた労使共同の政策運動が崩壊の危機にある。これを放置すれば、倒産が続出し、多くの仲間が失業する危機が迫っている。今こそ労使がひとつになって、中小企業の再生運動と仲間の早期奪還に全力を集中しよう。 |
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12・3決起集会 連帯メッセージ(抜粋)
【議員・行政・政党】 【労組・企業・友好団体】 |
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武執行委員長・新年のあいさつ (大阪・都島拘置所より) |
企業の枠を越えた産業別運動を敵視 新年明けましておめでとうございます。 昨年1月13日、大阪府警警備部は、私をはじめ関生支部執行委員4名を逮捕し、3月9日には新たに2名の執行委員を逮捕。さらに、12月8日には戸田ひさよし近畿地本委員長(門真市議会議員)と女性職員を逮捕し、公判で被告人質問も終り、これ以上勾留する口実がなくなった同13日には私を再逮捕しました。これら逮捕劇は、昨年1月に始まる権力弾圧の延長線上で仕組まれた一連の弾圧事件です。 権力による今回のでっち上げ事件の狙いは、私たちが逮捕・拘置されている間、大阪府下の生コン価格が下落していること、週休2日制が崩されつつある事実が事件の本質を表しています。 中小企業の権益を守る私たちの産業政策運動は、大阪府から和歌山県に至る近畿全域に拡大し、これが全国の生コン業界に広がりつつあること。関連業界のバラ輸送・圧送業界に拡大しています。この運動は、グローバリズム・新自由主義の名による「弱肉強食」の弱者犠牲の競争原理に対し、NOを意味します。弱い立場の中小企業が団結して大企業との取引関係を改善する運動、企業の枠を越えた産業別運動、中小企業との共同的運動の追求、企業内闘争での限界を産業政策闘争によって労働者の雇用・労働条件を維持向上させる運動、これが私たちの運動です。これを大企業と権力は認めたくないのです。 連動する国の戦争政策と権力の暴走 一部特権階級のために国民を犠牲に 団結条件をいかし変革と勝利を確信 |
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連帯ユニオン女性部 あさがお 通信
弾圧は人と組織を鍛え育てる 昨年は、弾圧に明け弾圧に暮れましたが、12月15日に5名の執行委員の釈放を勝ち取り、気迫が漲りました。しかし、今なお拘束されている仲間の早期釈放に全力をあげなければならず、こうした時こそ女性部「あさがお」の真価が問われます。微力ですが、全力で奮闘する決意です。 20数年前、婦人クラブは激しい弾圧のなかで誕生しました。そして今回、再び警察権力が弾圧を浴びせてくる中、婦人クラブは「連帯ユニオン女性部・あさがお」と名称を変更。活動内容も、(1)働く女性の地位向上を活動目的として明記、(2)共通目標をもつ各団体との交流、(3)学習活動の強化、(4)年間スケジュールの見直し、など多くの変化と発展がありました。 「嵐は若木を鍛え育てる」の言葉にあるように、弾圧が激しくなればなるほど組織は強くなり、女性部も成長するでしょう。 新年も、組合と家庭のパイプ役として、また女性の代弁者として連帯ユニオンの団結の一翼を担う為、「あさがお」一同皆さんとともに頑張りますので、ご支援ご協力をよろしくお願い致します。 |
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カンボジア・ハーフマラソン 〜 子どもたちに衣類・履物を贈る 〜
プレゼントに満面笑み 恒例となった「カンボジア・ハーフマラソン」に、今年も11月18日から3名の役員が挑戦した。今回のカンボジアの渡航目的は、10回目を迎えるハーフマラソンに挑戦することに加えて、カンボジアの子どもたちに衣類や履物をプレゼントすることだった。 まず滞在初日、お土産の衣類と履物を持参して街外れの孤児院を訪問。カンボジアも貧富の差が大きく、大半の子どもたちは上半身裸で素足。服を着ている子どもも着替えがない状態だが、元気に遊んでいた。 孤児院の子どもたちにひと足早いクリスマスプレゼントを手渡すや、たちまち子どもたちで埋め尽される。日本の各種キャラクターの衣類を手にすると、子どもたちは満面笑みの表情で手を合わせて感謝の表情を示してくれた。残った衣類は、次の場所へと移動してストリートチルドレンに配り、持参した全ての衣類と履物をプレゼントすることができた。 開生チームは無事完走 |
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連載Rブロック版(神戸)
ブロック長は2匹の愛犬家 〜3匹目も検討中〜 |
我が家には、2匹の愛犬がいる。種類はミニチュアダックスフンドで、名はセルとリク。いずれも男の子。 犬を飼い始めたきっかけは、一昨年の正月、「ちょっとペットショップを覗こうか?」という軽い気持ちで見にいったところ、目に入ったのが生後2ヶ月ながらにして凛々しい顔をしていたセルに惹かれた。その日に買うつもりはなかったのに、嫁さんと協議の結果、「いってまえ!」と勢いをつけて我が家へ。 その後、すくすくと成長し、今ではミニチュアながらにして8キロという立派な大人に。でも、性格はミニチュアで、すごく甘えん坊。リビングでくつろいだり寝る時など、必ずくっついてくる。日頃、共働きでかまってやれないせいか少し可哀想になり、セルの遊び相手として昨年の正月に2匹目のリクを飼うこととなった。 ところが、このリクがセルと正反対の性格で、とにかくやんちゃそのもの。家中のものを次々と被壊してくれる。まず手始めに、リビングのソファーをビリビリ。部屋の壁をかじりまくり、家具やコンセントまでかじるわでもう大変(涙)。それでも、私たちにとっては、目に入れても痛くない程可愛い、かけがいのないファミリーだ。(3匹目も検討中?)。 【ブロック長・Mさん】 |
私の楽しい思い出 〜富山・黒部の旅〜 |
下界の暑さとは別世界 昨夏、お盆休みを利用して富山の立山アルペンルート黒部ダムに涼を求めて行ってきた。沢山の山があるなか、トロリーバス、ロープウェー、ケーブルカーに乗り継ぎ立山の山頂に到着。山頂は、天気も、空気も、眺めも最高。高原を少し歩くと、所々に雪が残っていて涼しく、とても気持ちがよかった。 次に、黒部の方に向かい始めて目にしたダムの大きさと放水の量の迫力に感動し、日本一大きいダムのスケールに圧倒された。資料館で、ダムが完成するまでの写真や説明を見学。労働者の作業内容の大変さを痛感し、感動した。 黒部ダム近くのトンネルの中を歩くと、とっても寒く上着が必要で気温は10度以下。下界の暑さとは別世界だった。黒部ダムを後に、長野の温泉へ。のんびりと日頃の疲れを癒し、とっても楽しい旅行となった。皆さんも、いかが。 【神戸ブロック・Oさん】 |
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